そもそもの始まりは、香川銀行の不祥事にある、ということは、本紙読者ならば当然周知、たとえそうでなくとも、やはり広く知られているところであろう。 一方、知られざるを得なくなった不祥事に関しては、渋々、報道に応じている。例えば、こんな風に。 《元香川銀行員が670万円詐取 大阪府警が逮捕 うその利殖話を持ちかけ、顧客から約670万円をだまし取ったとして、大阪府警東署は10日、詐欺容疑で香川銀行元行員、瀧裕明容疑者(31)=懲戒解雇=を逮捕した。「飲み代などに使った」と容疑を認めている。別の顧客から約350万円を詐取した疑いもあり、同署で余罪を追及する。 調べでは、瀧容疑者は昨年9月、勤務していた大阪市中央区の香川銀行大阪支店で、カーテン卸販売会社事務手伝いの女性(67)に「元本保証で6ヵ月預けると、100万円で1万1500円の利息がつく」と架空の金融商品を勧誘。普通預金と定期預金計約670円を解約させ、だまし取った疑い。(08年4月10日付産経新聞)》 上記事件は、銀行側が渋々認め(被害届が出ていたので、厭も応もなく認めなければならないことであった)、それが直ちに表沙汰になった事例である。この事件は、本紙読者ならば、当然、熟知しておられよう。 通常、銀行の不祥事というのは、上記事件のような形で、表沙汰になる。いくら信用を扱う銀行といえども、それが闇に葬られるほど、我が国は腐敗していないはずである。 しかし、香川銀行の場合は、いささかそういった通例とは異なった側面があるようだ。 「確かに、それは、ある意味、間違っていませんね、むろんそれは我々にとって非常に残念なことであるわけですが…」。 こういうのは、金融庁のある首脳である。ただの同庁首脳の一人ではない。なにを隠そう、この首脳は、オリーブ・オペレーションの古くからの参加者でもあるのだ。 「オペレーション開始当初から、訳あって参加しています。それには理由があるのですがね…」。
理由――。 そう、この首脳がオペレーションに参加し、さらにその主要ポジションにあるのは、大きな理由があるのだ。約五年前に起きた、香川銀行に関わる次のような当局からの処分事項についてもう一度、想起して欲しい。 株式会社香川銀行に対する行政処分について 1、株式会社香川銀行(本店:高松市)については、営業店において発生した横領事件及び小切手紛失事件について、従業員のみならず取締役まで報告を受け、その事実を認識していながら、不祥事件としての処理を行わないなど、法令等遵守の観点から極めて不適切な対応が認められたことから、銀行法第24条の規定に基づき事実関係及び原因等の報告を求めたところ、法令等遵守態勢の整備・確立、遵守状況等の把握に関し、取締役会が十分に機能を果たしていないなど内部管理態勢に重大な問題が認められた。 2、このため、本日、同行に対し、銀行法第26条第1項の規定に基づき、下記の内容の業務改善命令を発出した。 記 (1)法令等遵守態勢を確立し健全な業務運営を確保するため、以下の観点から内部管理態勢を充実・強化すること @法令等遵守に係る経営姿勢の明確化 A取締役会の機能強化による全行的な法令等遵守態勢の確立 B取締役、監査役及び従業員の法令等遵守意識の醸成 C不祥事件等発生時の報告態勢の整備 (2)上記(1)に関する業務改善計画を平成15年3月7日までに提出し、以後、改善計画の実施完了までの間、その実施状況を3ヶ月ごとに報告すること。 そう、平成十五年二月七日に出された、金融庁からの行政処分、つまり業務改善命令である。 「この業務改善命令こそ、私もかなり尽力して発令した一人なんです」。 言葉少なにこのあたりの経緯を語るが、実際は、この首脳が旗振り役となって、行政処分を断行したという。 当時、香川銀行は第二地銀ながら、優良性の高い銀行ということで世間では通っていた。先にも述べたが、同行の裏の部分は、どういうわけか、表沙汰にならないことが多かった。そこに、地元暴力団の影有り、またそれを援護する香川県警の暗部があり、それがいわゆる腐敗の構造を形作っていたからである。それは、先に出てきた金融庁首脳の言葉にある、「確かに、それは、ある意味、間違っていませんね、むろんそれは我々にとって非常に残念なことであるわけですが…」という苦々しげな肯定が象徴している。現実故にそれを肯定しなければならなかった苦痛…。この首脳はそれを担当者として、味わってきたのである。
一方、同行の不正を表も裏もすべて糾弾してきたのは、なにを隠そう、本紙だけだった時代でもある。そして、それ故に、本紙川上社主は、数度の許されざる襲撃に立ち向かわなければならなかった。孤軍奮闘、満身創痍、それでも孤軍奮闘…。この連続。この経緯は本紙読者ならば、まさしく我がことのように記憶せられていることであろう。 そして同じ思いをしている人たちがいた。彼らは、本紙追及に遅れはしたが、それでも前代未聞のオペレーションを組織し、それは静かに進行し、多くの戦績を挙げながら、今に至っている。香川の浄化に対しての思いは、まさしく川上社主と同じである。ここに両輪は完全に歩を同一にした。 この経緯こそ、金融庁幹部が、オペレーションの参加者となりさらにその主要ポジションに就く最大の事由なのである。 「数度に渡る四国タイムズ、川上氏への理不尽な襲撃は、香川銀行の行政処分を行った一人として、絶対に許せない事態でした。それは逆に言えば私たちの力不足の裏返しでもあったわけです。私たちの力不足があって、それが遠因となって、抑止力がないと思われ、川上氏への理不尽な襲撃となってしまった。これは私にとってまさしく禍根でした。人生上の禍根といってもいいでしょう。大袈裟でなく…」。 この禍根をはらすべく、首脳はオペレーションに積極的に参加していく。むしろ、志願して入り込んでいったのだ。 「香川銀行における不祥事というのは、オペレーションが目指している、香川県を中心とした全国的に見ても常軌を逸している腐敗の構造の敢然壊滅のいわば原点なんですな。この原点部を明るみに引き出して、それらを剔抉することが我々が目指すオペレーションの最終目的なんです。いや、このことは、四国タイムズの読者の方々ならば当然ご存じのことですな(苦笑)」。 こういうのは、おなじみの警察庁幹部氏である。オペレーションの実質的ディレクターでもある。 「だから、金融庁首脳氏が、このオペレーションの主要部にその名を連ねるということは、非常に意味のあることなのです。意味のあることというだけではない、むしろ首脳氏がいないことには、オペレーションもキチンと進行していかない、そういうべきでしょうな。我々、オペレーションの実行部隊があって、そこには、いくつもの横断的な当局の精鋭が集まる。そしてそれが前輪部であるならば、後輪部が、現地で常に目を光らせている川上氏がいる。ここにオペレーションのパーフェクト性が確立されるわけです」。 ここに文字通り、ビッグウエーブが我が香川に押し寄せるということになる。その波は、浄化の波、いうまでもなく四国タイムズがこれまで標榜してきた意義そのものである。 一人の優秀な金融庁首脳の禍根とそれをはらすための強靱な意志が、本紙の標榜するところと合致した! そして、その矛先は、これからその原点である、香川銀行の最終的な大浄化作戦へと展開していくという。 「これまでの経緯を踏まえて、オペレーション上、香川銀行には大鉈が振るわれることとなります。それをここで詳細に述べるということが出来ないのは、とても残念極まりないところです。 しかし、この点だけは、タイムズ読者はじめ香川県の皆様には十分頭に刻み込んでおいてもらいたいのです。私たちがこれから振るう大鉈、というのは、このほど判決が出された石川銀行事件の比ではありません。(※本文最後に同判決を簡単に記しておく)その重要な案件について、実は、なんと力強いことに、川上氏は、そのほとんどを実証と共に掌握しているのです。これはもう、さすが、という言葉では全然物足りない、神業のような事態ですが、現実、川上氏は私たちの矛先を正確に射貫いています。 これから振るわれる香川銀行に対する大鉈に注目していて下さい」。 これは実に大変なことになってきたようである。オペレーションの総仕上げとしてなんとふさわしい展開ではないか。 最後に、首脳氏は、これだけ示した。 「香川銀行への大鉈は、そのまま、県知事に向かっていきます」。 きわめて重要な示唆で本稿を締めよう。ただ、本紙は、脇目を振らずにこれまでと同様、我が道を驀進していく。オペレーションとの歩調が噛み合ったまま、である。 (石川銀行事件の判決) 2001年に破たんした旧石川銀行(金沢市)の旧経営陣がゴルフ場運営会社に回収見込みのない融資を行ったとして、整理回収機構(RCC)が、高木茂元頭取(72)ら2人を相手取り、総額10億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、金沢地裁であった。 倉田慎也裁判長は、10億円の支払いを命じる判決を言い渡した。 …2人は、回収が困難と知りながら、銀行法で定めた大口融資規制に実質的に違反する57億円を融資し、ほぼ全額について回収できず、同行に損害を与えた。
本紙先月号「香川銀行の悪の連鎖 遠山頭取に川井・大林一族の遺伝子が」に大反響があった。それも、香川銀行内部からで、こんな内容。 「遠山頭取の裏金作りは、中新町事務センターだけではありませんよ。屋島支店の新築にも注目してください。二つの建築はセットです」 本紙が調べてみると、なるほどとうなずける。 「中新町事務センター」の建築業者は、清水建設・日栄建設共同企業体で、電気工事は大一電気、設備工事は徳寿工業。「香川銀行屋島支店」の建築業者は日栄建設・薮内建設で、清水建設が薮内建設となっただけである。同時期に並行して建築を進めるこの構図からすれば、日栄建設が重要な役割を担っているのは一目瞭然だ。 さて、先月27日午前10時、香川銀行の第102回株主総会が、本店七階の大会議場で開かれた。もちろん遠山頭取が議長役。一通り説明がなされた後、 「厳正に審査したところ、適正に処理されなんら問題はありません…」 と、財務局から天下った福家哲夫・常勤監査役が、疑惑を隠すように澄ました顔で言い放った。財務局OBの福家・井上両監査役は、香川銀行の不正を握りつぶすために天下ったのかとつい疑いたくもなる。 その疑念を、本紙川上の株主総会質問から検証する。
《私は、四国タイムズを発行している川上道大です。 ◆1、前回、私の質問には香川銀行の観音寺支店、空港口支店の横領事件がありますが、今回も大阪支店の逮捕事件が発生しました。遠山頭取時に短期間で続けて3件の刑事事件を発生させているのですが、これらについて遠山頭取は責任を感じているのかどうかを、まずお聞かせください。 ◆2、香川銀行は、平成19年度は赤字決算であったわけですが、われわれ株主は、平成20年度には、当然、黒字決算であることを期待しています。 しかし、平成19年度と同じ経営方針・営業方針では黒字は期待できないのではないのでしょうか。その為の具体的な経営・営業方針をお聞きかせください。 もし、平成20年度も、赤字決算を計上することとなった場合、遠山頭取の経営者としての責任についてはどう考えているのか、お聞かせください。 ◆3、先日、当社の四国タイムズで記事にしました、錦町の遠山氏所有の土地を多額の融資先である穴吹工務店に売却したことは事実であるか否か、ご返答ください。 また、真鍋取締役営業部長に常務の肩書を約束して、穴吹工務店に交渉させたという情報もありますが、その点いかがでしょうか。 香川銀行の就業規則、役職員行動規範では「自己の利益のために銀行の取引関係のある者、および、その関係者と金銭、物品の貸借または保証行為をしてはならない」とあるが、今回の穴吹工務店との土地売買は、頭取という優位的立場の乱用で、典型的なコンプライアンス違反であると言わざるを得ません。 香川銀行には、福家、井上(財務局から入行)の2名の常勤監査役がおられる。「監査役は、株主から任され、香川銀行の経営、業務執行の監査を遂行しなければならない」とある。監査役が今回の頭取の土地売買の事実を知っていたなら、厳しく指摘、注意し、コンプライアンス委員会で審議すべき事項であるのに、黙認、放置しており、監査役としての職務は怠慢であり、ただの「お飾りですか」と言わざるを得ません。 行員には、ちょっとしたミスでも、コンプライアンス違反として減俸、降格としているのに、香川銀行の現状はこのままでいいのでしょうか? また、この6月23日に開催された穴吹工務店の株主総会で、香川銀行の渡邉芳郎(遠山頭取があおぞら銀行から引き抜く)・事業サポート部長が社外監査役に就任しているが、香川銀行の服務規程では、他の会社の役員になってはいけないとありますが、常務会での承認はとっているのですか、もし、とっていなければ、これらの状況からみても、遠山頭取は穴吹工務店と癒着関係にあると言わざるを得ません。 香川銀行は、赤字計上され、行員は割り当てのノルマを課せられ、毎日、汗水たらして努力しているのに、頭取が個人的に頭取の地位を利用して大口融資先に土地売買で利益を上げているのはいかがなものでしょうか。 遠山頭取の責任について、進退を含めて、お聞かせください》 本紙川上が質問を終えマイクを返した後、遠山頭取は、 「…なにか訳の分からんことをゴジャゴジャ言っているが…」と言い放ったではないか。 すかさず、 「なにか訳の分らんこととは、株主の質問に対して失礼ではないか」と本紙川上も怒鳴り返した。 「穴吹工務店に売却した土地(錦町の旅館清水屋跡)は、私個人の土地であるから香川銀行には関係ありません」 「渡邉芳郎・事業サポート部長が穴吹工務店の社外監査役に就いたのは、香川銀行が押し付けたのではなく、穴吹工務店側が要請してきたので認めただけ」 これが、遠山頭取の答え。
香川銀行の大林一友元頭取は、本紙の追及で平成18年の総会で退職した。 振り返れば大林氏は、香川銀行頭取や香川県選挙管理委員長を長く務め、腹心の小川和彦元専務にダミー役を担当させ、汚れたカネで権力を牛耳ってきた。「井坪建設」と、池田長義元県会議長が実質経営していた「ブルージャパン」を迂回させ、山口組若林組に資金を提供していたことは本紙既報の通りである。香川県行政では信用保証協会を悪用、自ら頭取を務める香川銀行では不正融資に手を染めるとは以ての外である。 さて、大林元頭取の退職後は、どうなのか? こんな情報を得た。 株式上場会社の役員は、退職後1年間、役職に就いていた自社株を売買できない。ところが大林元頭取は、内藤証券を通じて自己所有していた約15万株を売却したという。 これはインサイダー取引に違反するので、ぜひ調査願いたい。いやはや…。
本紙川上の襲撃事件について、いまだ全容解明にいたらない現状は、真鍋知事の責任が大きいと言わざるを得ない。 なぜなら、真鍋・香川県知事自らが香川県暴力追放運動推進センターの会長を務め、襲撃犯が所属する若林組を擁護するかのように放置しているからである。この状況のことを世間では「不作為の罪」と言う。 いや、責任は重いというより加担しているのではないかと疑いたくもなる節がある。 それはそうであろう。 暴力追放センターには、本紙が再々指摘したにもかかわらず、いまだ横田武事務局長が座っているではないか。 ここでもう一度、横田武事務局長と若林組との関係を紹介しよう。 若林ワ組長と横田武事務局長の因縁は、平成4年7月31日に遡る。ゴルフ場の地上げに絡んで若林組長が強要罪で指名手配されたことがあった。この事件を担当したのが当時の横田警部補。事件潰しで加担させられた側面はあったが、これを機に腐敗警官と変貌していくのである。広沢の術中にカネで陥った瞬間である。
先月30日午後1時半、本紙川上が六代目山口組組長以下、二代目若林組関係者9人を訴えていた「使用者責任を問う」裁判が高松地裁であった。 平成9年の発砲事件と平成12年の鉄パイプ襲撃事件は、神戸地裁で原告の言い分はほぼ出尽くした。今回は、平成18年の発砲事件に絞って、原告の本紙川上が証言した。持ち時間は1時間半。 最初は、原告代理人の生田弁護士から。 まず、平成18年3月7日夜7時20分に発生した、二代目若林組の森裕之幹部による、本紙川上殺害計画の実行に至った経過。証言の裁判記録がないため、(平成19年8月号本紙)から引用する。 《本紙川上への情報源は、裏社会、表社会、現役から元まで、捜査情報関係者など実に幅広い。それらをまとめるとこうなる。 平成16年9月29日、本紙川上が五代目山口組組長と二代目若林組篠原組長ら4人を使用者責任で神戸地裁に提訴した。丁度1ヵ月後の10月29日、五代目山口組執行部からの働きかけで、本紙川上は、渡辺組長の使用者責任訴状を取り下げた。その時期は平成16年11月12日、最高裁が山口組トップに使用者責任を認める判決を下す直前であったから、本紙の取り下げの意味は非常に大きい。二代目若林組篠原組長ら3人の裁判はその後も神戸地裁で続いた。公判の回数を重ねる度に追い詰められたのは若林組と癒着関係にあった腐敗警官の一派。 堪らず一派が動いた。 まず、香川県警の元刑事部長であった川元、黒川が、愛媛の山口組直参Y組に足を運んだ。 平成18年1月、二代目若林組篠原組長が六代目山口組の中四国ブロック長であった淡路の侠友会寺岡会長を2、3度、打ち合わせに訪ねた。 平成18年2月6日、二代目若林組篠原組長が、使用者責任を逃れるための工作として組長秘書の森裕之に破門状を出した。 平成18年3月7日、破門状を出された森裕之が、殺害の目的で本紙川上に拳銃を発射した。 二代目若林組の森裕之が、本紙川上の殺害に失敗した後、山口組の中四国ブロックから淡路がはずされた。》 続けて被告側の代理人質問に移った。六代目山口組組長の代理人である浦弁護士から、 「六代目組長の提訴は、取り下げすることはあるのですか」と、やんわり聞かれた。 《本紙川上が、五代目山口組組長と二代目若林組篠原組長ら3人を神戸地裁に使用者責任で提訴したのは平成16年9月29日であった。その後、盛力健児会長の尽力で、五代目渡辺組長の訴状だけを取り下げた。取り下げ時の交渉で、本紙川上の気持ちや考え方は次のような内容でテープに収録しているはずだ。 「日本の背骨である公務員が腐れば日本は滅びる。アウトローで生きる若林組と公務員である香川県警の警官が手を結び、捜査放棄や冤罪捜査を繰り返すのを放置するわけにはいかない。本紙川上を襲撃した若林組組員と共犯の関係にある香川県警の腐敗警官を抱いて自首させて欲しい」 今、この本紙川上の肉声テープは、神戸の山口組本部にあるはずである。 その後平成17年夏、山口組組織も五代目から六代目へと代替わりがあった。 そこで本紙川上は、二代目若林組篠原組長の親分である六代目の注視の中でしか複雑な事件を解決する道はないと判断し、六代目を神戸地裁に提訴したのである。まさか二代目若林組篠原組長が、保身のために六代目を楯にするとは考えも及ばなかった》 一日も早く終止符を迎えたいものである。
本紙川上が襲撃される直前、必ず四国タイムズに登場する人物がいる。その名は、池田長義元県会議長。 今月に入って、大阪からこんなFAXが届いた。 「山口組の幹部が、川上さんの立ち寄り先や車のナンバーなどを調べています。カネはいくら掛かってもいいそうです。気を付けて下さい」 なにやら不穏な動きがあるではないか。現在、本紙川上は山口組の使用者責任を問う裁判中の身。くれぐれも過激な行動は慎んで頂きたい。 さて、香川銀行の件である。 襲撃にたどり着く二つの本紙記事を紹介する。 【平成12年8月号】 《「井坪建設 約38億の負債で倒産」香川銀行の不正融資疑惑、事件化するか 暴力団がらみの疑いも …百十四銀行の肩代わり分、マンション建設費を融資し、さらに、利息分として予定になかった三億円の追い貸しを行った。この融資を切り出したのは、現在の小川専務。ほとんどの役員が反対したが、大林頭取の鶴の一声によって決まったと言われる。 これは、明らかに銀行法によって禁止されている不正融資に当たるのではあるまいか。というのは、回収の見込みが望めない企業などに…》 【平成14年3月号】 《「ブルージャパンが事実上倒産 香川銀行も林田農協もあわてる」…池田純一社長が、父親の池田長義県議と一緒に逃げたという。…》 真鍋知事・本多元出納長・香川銀行・若林組・腐敗刑事部長らの影が妙に浮き出る。 また、香川銀行の債権放棄と、井坪建設とブルージャパンの債務を保証協会が肩代りしたのが妙に気になる。
香川県の歴史を、今一度、見直す必要がある。それは、県民性なのか、「恩を仇で返す」傾向があるからだ。 西岡健明氏にすがり付いたのは、まぎれもなく一市六町の自治体なのだ。(恩返しをしないばかりか、かえって仇を以て報いる) (前号から続く) 《当時、坂出・宇多津広域行政事務組合が事業主体として建設されたし尿処理施設(番の洲浄園)の運行並びに放流について、淡水漁民の同意なしに稼働してもよいかどうかの質問に、県の見解は淡水漁民の同意なくし尿処理施設を稼働させてはならないというものであった。 しかし、当時部落解放同盟の自治体に対する糾弾が激しく坂出・宇多津の当局は淡水漁民の同意を取り付けることは困難と判断していたようだ。 淡水漁民に同和関係者が多数いる。困り果てた坂出・宇多津は飯山町の喜田助役と親しくしていた西岡健明氏に頼り切ったようだ。というのも西岡氏は、昔、県下最大の暴力団西岡組の組長をしていたからである。(昭和四十三年大手新聞によると、「西岡組」解散を声明。県下最大の暴力団、昭和三十八年十二月十日の白昼、坂出市の繁華街で「ピストル乱射事件」を起こすなど、善良な市民をおびやかしていた県下最大の暴力団、神戸山口系「西岡組」=坂出市川津町、西岡健明組長(四十二)、組関係者三百四十八人=は組の解散を声明。同日、坂出署にも連絡した。 西岡組長は、「善良な人たちに、長らくご迷惑をかけ、まことに申しわけない。暴力排除の世論にこたえるとともに、組関係者の更生のきっかけとするため、解散した。組関係者には、こんご、いっさい出入りしないよう連絡した」と話している。坂出署の調査によると、西岡組は、終戦直後から、西讃一帯で権威をふるっていた。正式に組として発足したのは三十九年四月だが、最盛期の三十八年、九年には、組関係者は四〇〇人以上いた。トバク開帳、債権取り立て、バー、パチンコ店の用心棒代などを資金源とし、組関係の抗争、傷害、おどし、暴力事件などをくり返している。解散直前でも、十二人の組員と三十人の準構成員がいた。県警では、通行人など四人の重軽傷者を出した三十八年十二月の「ピストル乱射事件」を機会に、厳しい取り締まりをはじめ、四十一年一月には西岡組長を逮捕し主要組員の大部分を検挙。組織を壊滅状態におとしいれた。 すでに、西岡組長は、養豚、淡水漁民の正業を営み、組員の大半が正業についている。 このため同署では「西岡組の再編は困難な状況にある。だが、代わって、新興勢力の発生する可能性もある」と動きに注目する》(次号に続く)
偽装表示に使いまわし、日本列島がすっぽり事件の渦に巻き込まれた感じがする。 「うなぎの産地偽装」や、船場吉兆の「残り物の使い回し」、それに厚生労働省が慌てふためいている「採血器具の使い回し」などがそれである。 香川県の真鍋知事は、採血器具の使いまわしをしていた医療施設名を非公開とすると記者会見で発表し物議を醸した。非常識極まりない真鍋知事を、香川県民が選挙で選んでいる現状からすれば、香川県民の常識が日本中から疑われてもしかたがないということだ。 さて、この使い回しについて、黙って見逃すことができない不埒な業者を紹介しよう。 まず、なにを使い回ししたのか? それは「警察の紋章付ボックス」である。正確にいえば信号機を制御する、あの桜の花を形とった警察のシンボルマークである桜の代紋付ボックス。 次に業者は? 拠J本電設(本店・綾川町千疋、代表・谷本喜英)。 もっとも、香川県警から電機信号器の工事を直接受注している元請けは松井電気鰍ナあるから、拠J本電設は下請けということだ。 それにしても、警察の出入り業者が使い回しとは、笑ってはすまされない。
民主主義の不備を巧妙についた、複雑、悪質な事案であるから、まず、背景を説明しよう。 昔、野中邦夫・綾川町議の父親が誘致した事業で、高松市の一般(生活)廃棄物を受け入れた処分場が綾川町千疋にある。当然、周辺住民は廃棄物の臭いを容認した。 事業を閉鎖したその土地は造成され、一時、建設資材工場に賃貸された。 その後、この工場跡を賃貸借契約してエコマテリアルが食品残渣を扱える産廃中間処理と収集運搬の許可をとった。 さて問題は、これらの経緯の中で起こったのだ。 平成15年3月18日に産廃の許可を取り稼動、しばらくして一人の土地所有者の関係者である谷本善英氏が、 「臭い臭い料をよこせ」 と、仲介業者を入れて交渉してきた。そこで仲介業者が、 「よこせよこせでは前に進まん、金額はいくらなのか?」 と言ったところ、谷本氏が、 「2、3日待ってくれ、相談してくる」となったようだ。 その後、交渉は途切れ、谷本氏はエコマテリアルの排除に奔走し始めたのである。 鉾先は主な土地建物の提供者である野中邦夫町議に向けられた。困り果てた野中町議は賃貸借契約の更新を拒否せざるを得なくなった。 一方、土地の契約更新を拒否されたエコマテリアルは、平成20年3月17日に産廃の許可が切れ、産廃の許可更新をできない状態で中間処理の作業ができなくなったのである。 これは、エコマテリアルに対する「偽計業務妨害」に該当するのではないか。 なぜ、こんなことになったのか。 ここからは本紙の推測であるが、臭い臭い料はいくらか?の問いに、金額を提示すれば恐喝になると、誰かが谷本善英氏に知恵をつけたのだろう。 なお谷本善英氏は、拠J本電設の社長で、信号機を工事する香川県警の出入り業者。 本紙が、この事案を取り上げたのは、非常に巧妙な特異なケースだからである。綾川町という民主主義の未熟な行政組織を悪用して、昭和公民館の藤田館長と手を組んで住民を扇動するとは以ての外。 警察に出入りする業者が、その傘に隠れて悪事を働くとは言語道断と言わざるを得ない。 さて、被害者として住民側に立った谷本氏について、次の二つを記しておこう。 【警察紋章ボックスの悪用】 県警本部の吉村交通規制官に本紙川上は取材した。 規制官「工事の発注は、県に準じて請負契約しています。 もちろん、工事後に処理する廃棄物は、元請けが適正に処理する契約です」 松井電機の下請けの谷本電設は、紋章ボックスを使い回ししているのである。 【工事済み廃棄物の野焼き】 やはり工事後に残る、被覆付電線などの廃棄物を黒い煙を出しながら野焼きする。
「バカやバカや、そう言うたもん(者)がバカや」 これは、本紙川上が昭和公民館の藤田館長を取材したときの館長の発言である。 先月のある朝、アポなしで藤田館長を訪ねた本紙川上はこう聴いた。 「エコマテリアルの臭い臭いの問題で、藤田館長が深く関わっているそうですが経緯を聞かせてください」 館長「あれは、2年ほど前、谷本さんが日に日に、ここに相談に来てました」 川上「公民館が主体で、14自治会の反対署名活動をしたのですか」 館長「自治会は14ではなく15自治会で、署名は全戸とりました。1千4、5百戸」 川上「事実関係を取材しているのですが、中には、藤田館長が言うほど気にもならない。ただ、公民館から回覧板が回ってきたら署名せんわけにもいかん、と言う人も…」 ここまで本紙川上が言ったところ、先述した「バカやバカや」が藤田館長から繰り返し発せられたのである。 館長「ここの館長は、歴代、住民の抱える問題を解決してきた。私も、谷本さんが臭い臭いで悩んでいたから、全戸に署名を求めたんや。臭かったら、綾川町と県に電話するよう電話番号も書いて、横の電話ボックスにも貼り付けた」 明らかに越権行為である。
「タイムズに載せている三木町の記事、ほら、下水道の…あそこに反対の看板が立ったので見といて…」 今月1日、こんな電話が本紙に入った。 いよいよと言うか、やっと住民が自発的に意思表示を世間に向って示した。本紙川上は、これを待っていたのである。 なぜなら、しっかりと住民が意思表示をしなければ、政治テクニックに長けた老獪な石原町長や石井町会前議長には叶わないからである。 石井議員の決まり文句、 「黙ってやらせろ!」 で、無駄な下水道工事を進めさせるわけにはいかないのである。 無駄といえば、今月2日付毎日新聞にこんな記事を見つけた。 《「無駄撲滅」が政府・与党のキーワードに浮上している。 コストカットで補正予算のための財源を捻出(ねんしゅつ)、原油高騰対策や高齢者向けの施策に振り替える検討が進む。ただ、自民党幹部によると生み出される財源は2000億円程度。「無駄撲滅」のアピールは、増税への地ならしという狙いも透けて見える。 首相は「面倒な作業だがやらなければならない。政府と党で競うようにやってほしい」と指示。「これが私のやりたかったことだ」とも強調した。》 日本の国は、近々、道州制に移行する流れが定着した。また、コストカットで補正予算のための財源を捻出するなど、「無駄撲滅」への努力は国民が総動員して取り組まなければならない課題でもある。 真鍋知事と石原町長の密約は、時代の流れに逆らっていることだけは間違いない。 さて、先月16日に開かれた三木町議会の一般質問に触れる。 若手の松原町議とベテラン石丸町議が、最終処理用地の疑惑予算を突いて、反対住民の理解をどのように得るか、また、下水道の凍結・代替についても質問した。 石原町長の答えは、 「慎重に考え、慎重に取り組んでいきたい」のみである。