来月の二十九日で、本紙川上宅に四発の銃弾が撃ち込まれてからまる七年になる。
殺人未遂罪は時効十年であるから、後三年で時効が成立する。
香川県警での捜査はまったくない。いや、早く時効まで逃げ切りたいのが現実ではないだろうか。
地元のマスコミも警察の機嫌とりか、警察の広報文をそのままコピー発表しているのが現状である。
公務員である警察官が腐れば日本は衰退する。正義に燃えた健全な警察官のためにも、せっかく本紙と絡まった腐敗警官や襲撃犯らをこのまま時効で取り逃がすわけにはいかないのである。
最後の手段、腐敗警官の殺生与奪を握る広沢の命綱を断ち切ることにした。
腐敗警官の弱みを晒せば弱みでない
〈東さんのマネジャー逮捕 十五歳少女とみだらな行為 警視庁少年育成課と町田署は一日までに、十五歳の女子高生とみだらな行為をしたとして、神奈川県青少年保護育成条例違反の疑いで、タレントのそのまんま東さんのマネジャー安原慎一容疑者(30)=川崎市麻生区百合丘=を逮捕した。〉
タレントのマネジャーが逮捕された。なぜ香川県では、十四歳の女子とみだらな行為をしても逮捕されないのか、それも香川県警腐敗組や香川県弁護士関係者の場合。
捜査放棄と冤罪捜査、シリーズ(その19)を迎え、ここらで種明かしをする。
若林組憂尚会副会長当時、広沢は高松市城東町でソープランドも実質経営していた。
その頃、広沢の本業であるシャブ(麻薬・覚醒剤…)の情報を得るために、香川県警暴力団対策の警官が憂尚会事務所にも出入りしていた。
この警官を取り込むために広沢が考え出したのが、女、金、物を出入りの警官に提供することであった。いわゆるオンナ、カネ、モノという賄賂(利益)を警官に提供する見返りに、警察の摘発から目こぼしという便宜供与を受けるのである。
広沢:「……」出入りの警官のポケットにおもむろに四,五万円の現金を突っ込む。
警官:「なにしょんですか、そんなことして、困るがな」
広沢:「邪魔にはならんやろ、俺の金がとれんのやったら、ウチの事務所へは出入り禁止や」
警官:「分かったワ」
これで一丁上がりである。
次には、
広沢:「店にエエ嬢(娘)が入っとる、覗いていけ、なんなら、使こてもかまんぞ」
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ここらで、更に腐敗は進行し、
若林組担当警官は広沢の術中に陥ったのである。
シャブの味を知った者が、シャブから逃げれないのと同じで、カネ、オンナ、飲み喰いの味を教え込まれた香川県警の腐敗警官は、広沢の意のままである。
まるでオウム真理教の麻原からマインドコントロールされた信者のようでないか。
さらに広沢が考えた究極の呪縛の手口は、なんと、ソープランド(トルコ・風俗店)で警官が情交している最中をビデオなどで撮影しているのである。
また、警官に賄賂を手渡すときには録音テープを仕掛けることはもちろん、念には念の入れようで、腐敗警官が若林組に関する捜査秘密資料を持ち出したコピーをそのまま大事に保管していたのである。
なぜ大事か。
それは、この三点セット
(@腐敗警官情交の写真、
A賄賂受け渡しの録音テープ、
B警察の捜査資料のコピー)は、腐敗警官を意のままに操る小道具に悪用するからである。
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「捜査放棄」拳銃発砲、鉄パイプ襲撃の被害者(…右翼の鹿島日出喜、四国タイムズの川上道大、右翼の安西邦治、暴力団の市田稔裕…)。
「冤罪捜査」無関係の発砲事件を基に、談合妨害、恐喝というでっち上げ事件の被害者(若林組元副長近藤秀三郎)。
はたして、山口組本部は知っているのだろうか。
広沢の三点セット小道具を世に晒すことで、本紙家族への発砲、鉄パイプ襲撃事件の解決を切に望む。
高裁長官の警備は大丈夫か
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先月二十一日、吉本高松高裁長官が着任会見をした。
長官は、複雑、多様化する紛争解決について「裁判官は価値観が多様化する社会の動きに敏感に興味を持つとともに、裁判所もその機能の充実強化を図らねばならない」と指摘した。
出身は徳島県鳴門市。
気になることがある。
それは、本紙への発砲、鉄パイプ襲撃の総指揮者、西野こと広沢こと黄津一のシャブ御殿が、長官官舎のすぐ東側。
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山口組五代目の使用者責任を提訴
平成九年十一月二十九日夜、本紙川上宅に四発の銃弾を撃ち込まれた事件から、来月で七年になるから、殺人未遂の時効まであと三年。
被害者としてすることで、後、何が残っているのか。
一度与えられた命、限られた人生、このまま燻って終わるわけにはいかない。
丁度一年前の九月、二代目梶原組元若頭を務めたこともある籐正組の近藤秀三郎組長に、山口組組長の「使用者責任」を相談したことがあった。事件解決のためにはこれしかないと考えたからである。
しかし、近藤氏が本紙川上に言うには、
「五代目山口組渡辺組長は、自分が生きる世界の頂点にいる人や、あんたを襲ったのは確かに若林組のモンやけど、俺としたら、使用者責任の提訴をさすわけにはいかんが、その訴状、預けてもらえんやろうか」であった。
確認はしていないが、近藤氏が信頼している、山口組盛力会盛力健児会長に相談していたのではないだろうか。
三ヵ月前の七月二十三日、近藤秀三郎氏は、広沢こと黄津一に仕掛けられた冤罪で、高松刑務所に収監された。
家族という女、子供を巻き込んで襲撃された本紙川上の胸の内を、山口組五代目に訴えたい。
まず本紙川上は、ヤクザに対抗するとか、挑戦するとかの考えは一切ないということをここに明確に記す。
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「宇宙、地球、世界、日本、ヤクザ…。日本型ヤクザが育たなければ外国マフィアが日本に入る。治安は権力だけでは治まらない。戦後、警察権力が山口組に協力要請したことも歴史の事実である。国民は現実を直視し、それを受け入れなければ、イラクのように国家間権力がどこまでも行政権の深入りを進めるしかない。
山口組も経済ヤクザから日本型任侠ヤクザへと脱皮する時期にさしかかったのではないだろうか」。
「使用者責任」の提訴を取り下げできるよう期待する。
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三井環の「使用者責任」について
改革に聖域はない
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四国タイムズ社から、使用者責任についてコメントして欲しいとの依頼があったので、若干の私自身の考え方を述べたいと思う。
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使用者責任を巡る画期的な判決は、山口組五代目渡辺芳則組長に対する大阪高裁判決である。
暴力団の抗争事件を民法上の「事業」と認定し、山口組本家組長とその下部組織の組員の関係が民法上の「使用関係」にあるとして本家に対する賠償責任を肯定したのである。
この判決を受けて、本年暴対法が改正され、限定的ではあるものの指定暴力団の抗争に市民が巻き込まれた場合には、被害者は暴力団本家組長に損害請求ができる、こととし立法的な解決を図った。
大阪高裁判決については上告中ではあるが最高裁においてもこれを認め判例理論として確定することになろう。
暴力団封じは暴対法の成立、民事執行法の改正等次々と立法化され暴力団は打撃を受けたが致命傷ではなかった。
しかし使用者責任の立法化や最高裁の判決が確定されると暴力団本家にとっては致命傷となろう。各地で本家組長に対する損害賠償訴訟が提起され弁護士費用はもとより多額の賠償金の支払いで追われることになろう。その様な事態になれば、今まで本家に流れていた資金も途ざえることになろう。
そして抗争事件に限定した立法や判例も抗争事件以外の一般事件の被害者をも保護するための暴力団封じのさらなる立法化や判例理論が確立されるであろう。
その使用者責任の根拠となったのは暴力団山口組本家と下部組織との従前からの極道としての掟(おきて)にあるのである。
極道と呼ばれた時代から暴力団と呼ばれるようになってすでに半世紀がたつ。しかしどのように呼ばれようとも暴力団の組織構造は旧態依然としたもので何の変わりもない。
どこの組織でもその改革と改編は大変である。
組織にどっぷりとつかった内部の者ではその組織の改革は不可能である。山口組本家は使用者責任論にどう対応すべきであろうか。ただ使用者責任論を批判するのみではただの気休めに過ぎない。
この機会に思いきった組織の改革を実行する以外に生き延びる道はないであろう。使用者責任論が適用されない新たな組織づくりが必要である。
それには使用者責任論の判例理論を熟知するとともに組織の改革に向けた行動が求められる。今までの組織構造を維持する限り崩壊の道をたどるしかない。
使用者責任論を絶好の機会としてとらえ新たな出発をすることが肝要である。
元大阪高検公安部長 三井環
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