香川における腐敗の構図は、ひとえに香川銀行における銀行業務の異常性から派生したものであった。
本紙は、然るべき内部情報提供者からの情報を得ながら、十数年前より同行の腐敗を追及してきた。第二地方銀行とはいえ、我が香川県の経済の中心に位置する香川銀行の目に余る腐敗を放ってはおけなかった。
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もし、本紙が同行の異常性を追求してこなければ、恐らく、今でもこの腐敗の構造は展開され続けていたに違いない。
そして、この香川銀行による腐敗の実態は、同時期から本紙が追及してきた香川県内における公、民問わずの度し難い癒着構造の根源となっていたことも、本紙は繰り返し報じ続けてきた。
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それが、本紙に対する名誉毀損、それも刑事告訴という異常事態を呼び起こし、その結果あまりにも不当な結果さえ生んでしまった。(しかし、その結果も、この先もう一度再審理されるとみられている。その当時は、司法もそこに携わる人達もなにかがズレていたのだ)
しかし、暴力団との恒常的癒着、その暴力団と馴れ合いの関係にあった香川県警幹部とのこれまた同様の癒着構造は、銀行法に基づいて設立された銀行としての体をなしていなかったといわざるを得ない。ある時は、暴力団(今や見る影もなくなった若林組である)のフロント企業に無担保で融資をしてみたり、迂回融資などはジャブジャブ繰り返していた。
一方で、その暴力団といわばコインの表裏の関係にあった香川県警の一部幹部らには、協賛金名目などで資金を融通してみたり(もちろん、返済は不要というシロモノである)、ある時は、暴力団の検挙情報を先取りして、県警幹部に圧力をかけたり、一銀行として想像を絶する行為を繰り返してきていた。
こうなると、悪徳銀行の名前を恣にしているといって差し支えあるまい。だからこそ、同行が香川における腐敗の構造の元凶といわれる由縁なのである。
ようやく入った、金融庁の本格的メス!
その悪徳銀行に、定例ではない、金融庁のメスがようやく入った。
「表向きは定例の監査ということで入った形になっていますが、実はそうではありません。定例監査の時期を選んだのは、単なる偶然です。実は元より香川銀行には、キッチリとした内容精査の必要があると踏んでいたのですが、それが今回の定例監査の時期に重なったのです…」。
こう言うのは、金融庁監督局のさる幹部である。
ここで特筆すべきことは、金融庁自ら香川銀行に特別監査に入るチャンスを狙っていた、というくだりである。金融庁としても、今回監査に入る前には同行に対して注目していたのである。
「そう、確かに第二地銀の中でも香川銀行への注目度はダントツでした。
その理由として、暴力団という最も反社会的勢力との癒着構造、加えて、それを銀行全体が、是とした経営をしていることが最大の問題点でした。銀行という機構の中でこのようなとんでもない事態が是とされているのは、香川銀行だけといっても過言ではありません。
一部の行員が、そういった反社会的勢力とくっついているということはこれまでにも多くありましたが、同行のように、銀行全体でまるで暴力団の後押しをしているような銀行は、文字通り前代未聞といっていいでしょう。
だからこそ我々は、この香川銀行にかねてから注目していたのですよ…」(同)。
この幹部によると、この注目のキッカケは本紙の報道からだという。
「これは元々、中央の検察をはじめとする捜査機関から密かに聞かされていたことでもあったのですが、四国タイムズの一連の報道が我々の注目度を一気に高めたことは事実です。さすが、地元に定着している新聞だと思いましたね…。その思いはいまだに変わっておりませんが…。
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それはさておき、この報道によって、我々の内偵活動は俄然、回転しはじめたのです。
そこで得られた答えは、すべて反社会的勢力との尋常ならざる関係、ということに収斂しました。
これは銀行として最も禁忌の状況なのです。
これを香川銀行は、経営幹部が先を争うように率先して行ってきていた。これはこれまでに前例がないような事態でした。
ですから、四国タイムズの報道と平行するように、各捜査機関と連動しながら私達は内部監察の時期を狙っていたのです」。
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それが、ついに今の時期となった、のである。
「この金融庁のいわば手入れは、我々にも大きな刺激が与えられました。ですから、今、私達は香川県警内部への監察を徹底的に行っています」。
こう言うのは、警察庁の最高幹部の一人である。警察庁はもちろん、金融庁と連動して、香川の腐敗の構造を一気に払拭するために日夜努力してきた。
「実は、金融庁の担当部局に四国タイムズの報道に注目することを示唆したのは、烏滸がましいが我々なのです。金融庁にとってもタイムズの報道が最も重要且つ有効活用できる証拠≠セったのです。
香川において若林組と県警とはもはや別ちがたい関係にありました。そこに資金付けしていたのが、香川銀行だったのです。結局、金融庁と我々は、同じターゲットを見ながら調査、捜査、並びに監査をしてきたのです」(同)。
確かにこの証言には誰をも唸らせる確信性がある。他方、この証言の裏付けが本紙であることはこの際キチンと述べておかなければならないことである。
「いいですか、これから、うちと金融庁の間で香川銀行を核とした大きな地殻変動を起こしていきます。
金融庁には告発権があります。今月中あるいは遅くとも来月の初めには、ある告発を金融庁は仕掛けてきます。
それはいわば極秘情報ですが、香川銀行の前トップがその核となってきましょう。
それを私達と検察庁(法的には検察庁である)は、既定路線の如く速やかに受理していきます。そうなれば、香川銀行は根幹から是正していかなければならなくなる。金融庁は、早期是正命令を出し、もしかすると再編への誘導を行います」。
これはまさしく超弩級のインフォメーションである。話はまだ続く。
「香川銀行の膿を徹底的に絞り出すということは、結局、そこに癒着していた暴力団やあるいは県警の犯罪行為を摘出することになります。ここで関係していた全員が顔を揃えることとなります。
つまり関係者を改めて刑事事件として問う準備を進めているのです(!)」
(同)。
大物の摘発が、目前に迫ってきた!
つまりは、今後、香川銀行の経営幹部はじめ、県警幹部などにも逮捕者が出る、ということなのである!
もちろん暴力団はこの期に全て叩きつぶされることはいうまでもない。
金融庁、並びに警察庁はじめとした捜査当局の信念がこの先、香川を変えていくことになる。
ただ本紙はいつでもニュートラルに事実に基づいた報道をし続けていく。それだけである。
お知らせとお礼 名誉毀損罪の刑期終了
本紙川上は今月3日、香川銀行大林一友元頭取に対する名誉毀損罪の刑期を、無事終えることができました。
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ちょうど3年前の平成14年10月3日、最高裁判所から上告を棄却され、懲役10ヵ月執行猶予3年が決まり、はやくも3年ということです。
おかげさまで、刑務所に収監されることなく刑期を終え、さらに、四国タイムズも発行し続けることができました。
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また、ありがたいことに、前述のような状況で、捜査機関や金融庁の関係者の方々には頭が下がります。
四国タイムズは、
「我がペンは、ひるまず・おくせず・まっすぐに」を掲げて、今後も邁進しますのでよろしくお願い致します。
平成17年10月5日
川 上 道 大
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