『足並みは完全に揃った!』パーフェクトにつけられた改革への道筋
これまで本紙上にて再三再四に渡って報じてきている、司直を中心とした香川県における抜本的改革(称してオリーブ・オペレーション)は、本年末における実行に向けて、その準備は最終段階に入ったようである。
「警察、並びに検察、そしてその他司直の足並みは完全に揃った。微調整に時間はかかったが、ようやく実行に向けての準備は整いました。当初の予定通り、本年末から一斉に改革に向けての断行を開始することになるでしょう。 (改革は)絶対に成し遂げます!」。
警察庁の首脳の一人がこう言いきった。この言葉通り、改革に向けての道筋はほとんど完璧な形でつけられたようである。
四国タイムズの独占的な報道 益々深まる井竿助役の収賄疑惑
改革の第一弾はどのような形で行われるのか?
この点が最も興味あるところであるには違いないが、さりとて今回の改革は、中央の司直がスクラム組んで行うものである。故においそれとその内容など判明しない。しかもこの段階に至っては、その内容は極秘事項に属するものであろう。しかし、ある警察庁幹部はそのようないわば非常事態のなか、いくつかのヒントめいたものを口にした。
「まず、(四国)タイムズが、独占的に報じているところかなあ…」。
これは確かに意味深であるが、本紙としては実に誇らしい指摘ではある。
しかし、独占的に報じている、ということはどういう意味であろうか?
「行政…」。
その幹部はこの単語をつい、口にした。そうなると、もはやそのターゲットはアレ、ひとつしかないということになる。
そう、アレ、というのは、先月本紙が、「高松市特報」にてお伝えした、高松市のウラ市長と呼ばれる、井竿助役に絡む収賄疑惑である。同疑惑については、既報の本紙でつまびらかにしているから、ここでは敢えて記さないが、どうやらこれが本命のようである。
当の警察庁首脳は、実際取材において、それをぶつけても、ただニヤニヤと微笑を頌えているだけだ。イエスともノーとも答えようとはしない。しかしながら、取材というのはただ言葉だけを聴き取り情報を得るものではない。この首脳の微笑のなかに、
『あなたの思っていることは間違いないよ』、
という包み込むような思いやりがあることを見逃しはしなかった。
井竿助役の件ならば確かに本紙が独占的に報じてきて、それに司直もあるいはマスメディアも追随しているような状況である。この件に間違いはなさそうだ。
改革の皮切りとして、この井竿助役の収賄疑惑追及、そして解明は申し分のない量感を湛えているといっていい。
警察法を乗り越えろ! 暴力団排除への布石が打たれた
さて改革第二弾、次に来たるものは何か?
恐らく怒濤の如く改革の波は押し寄せてくるだろうし、それも定期的に訪れるものでもなかろう。時には時間の前後や実行してみて初めて判った事実などの発掘などもあろうから、そうそうプログラム通りに進行はしない。
しかし、それでも、井竿助役収賄疑惑の次に来るものへの興味は尽きない。
その答えは意外なところから出てきた。もちろん、その答えが必ずしも今後、事実として定着するかどうかは別問題。ただ、スケジュール的な意味合いで、次と敢えていわせてもらうのである。
これは大阪府警の捜査第四課(暴力団担当)の現役幹部の話である。
「ウチも定点観測させてもらっている件や。これは全国の警察本部の申し合わせ事項になっとる。特にウチはその手の人らのメッカやからね。ウチとの協力態勢があって、香川さん(※香川県警のこと)も、今回の改革をやり遂げられるんちゃうか?」。
言葉が乱暴なのはこの際致し方ないとして、この語りには非常に意味深いものがある。
香川県の改革、即ちオリーブ・オペレーションをどうして大阪府警が知っており、また、そこに携わるようなことが言われるのか?
この答えは、先の証言中、『これは全国の警察本部の申し合わせ事項になっとる』、というところに全ては依拠してくる。今回の香川県における改革オペレーションが、中央、即ち警察庁が音頭取りをしていることはこれまでにも何度も記してきた。そのなかで、実際に動く部隊は、各警察本部の精鋭達なのである。それだけ警察庁は、このオペレーションに本腰を入れていることに他ならない。
通常、警察法によって、各警察本部間の連携は壟断されている。それが現実なのだ。
うちのシマを荒らすな、うちのシマに口を出すな、まるで暴力団並みの台詞であるが、この言葉は何も暴力団の専売特許などではない。最も使うのは実は警察なのである。それ(この言葉の意味するところ)を現在の警察法は図らずも保護している。
しかし、その現状を敢えて破る形で今回のオペレーションは進行せられているのである。それだけでも実に画期的な施策であるが、その評価については別稿に譲ろう。
とにかく今は、我が香川のことについての捜査の在り方、改革の進行予定についてを語らなければならない。
|
「警察庁がそこまで気合いを入れて行うことは何か? これまでの慣習を敢えて破ってまで、あるいは他警察本部の力を借りてまでおこなうことになったのは何故か? それは、全て、この改革踏み切りの全ての端緒となった(四国)タイムズ社主、川上氏への銃撃事件、さらには鉄パイプ襲撃事件の全面解明を目的としているからなのです。これら事件の全面的解決こそ、実はこのオペレーションの最大のテーマのひとつなのです」。
今度は別の警察庁幹部がこういう。この点は実に納得が出来る。本紙川上社主への波状的な襲撃事件こそ、香川という一県の問題点全てを内包したものであるからなのである。
「そう、暴力団から、地元第二地銀、即ち金融界、首長即ち行政、そしてそして問題の核にあった警察。これらが三位一体どころか、大袈裟でなく十位一体となって、川上氏に牙を剥いた。それでも自分たちは絶対に安全圏にいられるだろうと、甘い考えでいた。これは実に無法地帯の話です。
|
法治国家としてこのような異常事態は看過できない。だから私達は改革の第一歩を香川に据えて実行を決意したのです。そう、ですから、大阪府警などの協力が水面下であるのは私達からの要請なのです。この際、警察法云々などと言ってはおれません」(同)。
この証言は実によく判るのだ。確かにキッカケとなった川上社主襲撃事件は、凄まじい数の関係者によって行われた。それは実行犯の数ではない。利害関係者の話なのである。そして彼らは幾層もの分野に別れていた。このようなケースはまず他のどこにも見られない事態であった。
だからこそ、今回密かに得意分野を現場にて発揮できる、様々なところの警察本部の精鋭達がオリーブ・オペレーションに参画しているのである。そうと判れば大阪府警の捜査四課の幹部がスケジュールを口にすることも可能なのだ。
そうなのである。この幹部、つまり大阪府警は、香川に蔓延っていて、警察や銀行あるいは行政に常に口を出していた暴力団を排除するためにオペレーションの第二弾担当として出張ってきているのだ。 「そういうことや。それ以上はいえんよ…」(先の大阪府警捜査四課幹部)。
因みに、これも本紙川上社主が神戸地裁に提訴した山口組六代目に対する使用者責任の訴状も、この暴力団のメッカで日夜捜査に携わる大阪府警捜査四課によってフォローされているのだ。応援は兵庫県警だそうであるが、この布陣はまさに最強で、それだけ川上社主への重量感のある期待が反射されてきているのである。
空前絶後の威容で改革を成し遂げろ!
こう観ると実に、威容ともいうべき布陣が我々の見えないところで緻密に、そして大胆に敷かれていることが判る。全くこれまでにはなかった異例中の異例の布陣である。これだけでも今回の改革を英断した判断力に敬意を表したい。
さらにこの先、香川県知事に絡む重大疑惑、並びに、警察本部の大刷新などが目白押しだというが、その具体的スケジュールを掴むのはもうちょっと先になりそうだ。
『絶対に成し遂げます!』この警察庁幹部の言葉をもう一回想起して欲しい。そしてこの改革は正確に進行しているのだ。今後に大いに期待しよう。
|