■ 待望していた香川の改革 井竿前助役の逮捕が開始の鐘
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本紙が指摘してきた「既定路線」が、着実に現実化していく。しかし、本紙は、これからも従来通り、何にも依拠せず、腐敗を追及していく。「この年度、つまり三月末までに、オペレーションの全行程の目処をつけるつもりです」。
自信に満ちあふれた表情でこう語るのは、もうこう言っても差し支えないであろう、本紙シンパ=Aの警察庁幹部氏である。
同氏からは、これまで、『オリーブ・オペレーション』の実態、現状況などを、それこそ、リアルタイムでブリーフィングされた。その道筋の発起点が、本紙川上道大社主が受けた前代未聞の奇禍にあることは、これまで再三に渡って報じてきた。その経緯をここに繰り返しはしないが、長い期間、話を聞いてきて、近い将来=Aの予定が、今に至って次々に現実化していくのを監視していると、『オリーブ・オペレーション』の実行当事者の並々ならぬ努力と実行力に素直に感嘆させられる。
本紙においても別面で詳しく記すが、例えば、井竿辰夫前高松市助役が収賄で逮捕された。この井竿事案は、これまで本紙が微を穿ち、細に渡って報じてきたものである。そして、一方では、中央より、『オリーブ・オペレーション』に即して側面的支援を行ってきた事案でもあった。
「四国タイムズの独壇場でしたね、前助役収賄事件は。タイムズは、もちろん、私たちよりもずっと前から、この事件の重要性や、経緯を報じてきていました。私たちにしても、タイムズの飽くなき追及がなければ、この事案そのものを、オペレーションに組み入れていくことはなかったでしょう。
これはある意味、最も理想的な報道態勢だということができます」。
この警察庁幹部は、ここまでいって、まず言葉を切った。そして、引き続いて、堰を切ったようにこう言い始めた。
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司直とメディアの関係 生真面目に分をわきまえ緊張感
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「私たち(=本紙と警察庁、あるいは、健全な司直全体)は、確かに、相互に意識はしています。
しかし、具体的な干渉は一切しない。お互いに領分というものをわきまえている、こう解釈してくれればそれは最も現実に近いと言えましょう。司直と報道、このふたつは似て非なるところの境界線が厳然とある。この境界線をどちらでもいいが越えてしまったら、その両者の関係はたちどころに、潰れてしまうのです。これはとても大事なところです。
(四国)タイムズは、その領分、境界線というものをまず間違いなく心得ている良識あるメディアです。だからこそ、私たちは中央においても常に同紙に目を向け、こと讃岐には関心を持つのです」。 司直とメディア、この両者の関係をここまで厳格にいうことはあまりない。それにしても、この幹部のいう両者の理想的関係はなんとまあ生真面目なものであろうか。
「もう少しいわせてください。まず、われわれ司直とメディアというのは、生真面目でなければならないのです。情報のバータだけ繰り返していても、それはなんとも空疎なものです。お互いに独自のソースをもって、お互いを意識しながら切磋琢磨していく。牽制、ではありません。この微妙な緊張関係があってはじめて、まともな捜査とまともな報道ができるのです。これがすなわち、四国タイムズが掲げる、正義の実践、でしょう。
しかし、タイムズは最初から徹頭徹尾、どこかに依拠することをしてきませんでしたからね、それは確かに、どの勢力からも、扱いにくい、アンタッチャブルな存在ということはいえましょうな。(笑)」。
当然、本紙はそのスタイルが最も理想的、であると確信している。
さて、これからの具体的進行はどうなるのか、これには重大なる関心が集まるわけであるが…。
「井竿前助役の収賄事件はひとつの皮切りです。『オリーブ・オペレーション』の柱は、これまでお話ししたようにいくつかあります。その第一は、警察、です。広義の意味で身内になるわけですが、ここにおける腐敗した果実は、最も早く排除しなければなりません。いうまでもなく腐敗した果実は、ねずみ算式に他の果実への伝染を進捗させます。
これまで四国タイムズが地元において懸命の努力をしてこられて、その果実の発見と指摘をしてこられたために今のところ、伝染状況は最小に留められているようですが、このあとは、これを摘出しなければならないのです。
その意味では、これからが本格的実行、ということとなります。まず、第一に、今期末までを目処に、いく人か(!)の(香川)県警幹部に対して、職務上最も不適切な行為を行ったということで、逮捕に踏み切ることになります」。
現職警察幹部の逮捕間近か?すでに行確の段階に!
現職の警察幹部が、逮捕予定、ということなのである。これは実に衝撃的な証言である。警察においては、しばしば、『定点観測』、という用語を用いる。これは逮捕を予定している人物の行動を(逮捕まで)密かに監視する行為を指していう。逮捕予定者は、つまりは、定点、なのである。これが、さらに時を費やすと、行確、つまり、行動確認という形に切り替わっていく。この行確の時期が来ると、逮捕までの道のりはもうゴールに近づく。
「そう、その幹部のうち一人はすでに、行確段階に入っています。これ以上はもう述べる必要はないでしょう。あの暴力団と密接、癒着関係にあって、一時は、かなりの余禄を貰っていた幹部といえば、それはもうタイムズの独壇場、でしょう(笑)」。
本紙は敢えていう。この幹部こそ、T警視(現丸亀署)であるということを。
「逮捕に関わる事実関係の積上げ、つまり構成要件はほぼ確立しています。どこぞの事件とは違って、証拠隠滅の可能性や間際の逃亡などの危惧もありません。この積上げ作業には、相当の時間を要しました。我がオペレーションの最も重要な部分だからです」。
その作業は恐らく並大抵のものではなかったことだけは間違いないようである。
なぜならば、標的となるT警視と地元暴力団若林組とのほとんどデイリーと思われる、緊密関係を示す現認資料があるのである。この資料は、定点観測から行確に到るまでの努力と気概がそのまま溢れている。愕くべきことである。彼らの蜜月関係は、ピーク時、文字通り、三日と空けずに現れている。ただ饗応などというようなことだけではない(もちろんそれだけでも大問題なのであるが…)。驚愕すべきことに、暴力団に対する酌量など当たり前、挙げ句は調書の捏造などまで行っているのだ。それはもちろん暴力団に便宜を供与しているものなのである。
「司法警察官であってはならないことです。それも絶対に、という但し書き付きのもの。それをある時節にはほとんど連日行っていた訳です。この実態には、われわれも驚かされ、さらには、呆れかえってしまいました」。
内部監査の履歴も短くないこの警察庁幹部が溜息をつきながらこういうのだから、それはまったく常軌を逸したものだったのである。腐敗した果実、とはまさに言い得て妙、一時は、この腐敗した果実の勢力が香川県警を席巻していた時期があった、というのだから愕くばかりである。
二代目若林組に 解散への引導が渡された!
「すべきことはそれこそ山のようにありますが、もうひとつ忘れてならないのは、警察腐敗の一方の主役である暴力団に対してのオペレーションです。オリーブ・オペレーションでいえばむろん若林組ですが、この組に関しては、当方としては解散への道筋を強制的につけさせることをすることになります。撲滅への第一段階です。
もっとも四国タイムズでも触れていますが、同組は今や最盛期の威力はありません。それは先の警察内での腐敗勢力の衰退と比例しています。私たちは具体的に同組を解散させていく取り組みをしていきます。特に、同組に所属している、武器はそっくり没収する算段をたてています。これら武器は実は先に逮捕された横浜港での武器密輸と連動しているのです。もっと突っ込んでいえば、若林組の武器は、国際的マフィアとの関係をつなぐ媒体となっているのです(!)」。
これは実に愕くべき事実である。当然若林組の摘発は火急の事案となってくる。
しかしそれにしても、今期末までに事態は急変しそうである。前号まで二号に渡って載せた、高松地検トップへの関心もまったく衰えていない。
大きなターニングポイントが今、我が、香川の真上に来ているのだ。
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■ 香川銀行崩壊の危機U
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改革を熱望すれば、司直の援軍来る
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「どこまでつづくぬかるみぞ」どこかで聞いた一節であるが、まさに香川銀行はそんな状況に陥っている。
いやそんな生易しいものではない。
本紙川上に香川銀行の改革を遺言のように託した浜谷博美氏が、文字通り命を掛けたが叶わず、その遺志を引き継いだ本紙にしても、振り返ってみれば10年余りも戦い続けていることになる。
香川銀行丸に乗務している行員からすれば堪ったものではないことは察しが付く。
しかし、耐えて欲しい。
改革を熱望し続ければ、必ず援軍が現れるはずである。
司直という援軍を、共に待ち望もう。
なぜ香川銀行に直接取材しないのか 恐喝罪という罠の仕掛け
最近になって、捜査関係者からこんなことを聴かれたことがあった。
「川上さん、あんたは香川銀行に直接取材をしない方針と聞くが、なにか理由があるの」
確かに理由はあるのである。
「香川銀行の大林頭取を平成6年から追及し始めた頃、香川県警の神谷刑事部長らが、ありもしない恐喝という罪をでっちあげて、私を逮捕しようとしたことがあったのです」と、本紙川上は答えた。
しかし最近では、お蔭様でそんな心配も無くなってきたので、直接取材に入っていこうという気持ちになっているのも事実である。
さて、香川銀行の改革を進めるためには、あまりにも扱う不正が多過ぎるので、効率性を最大限に考慮しなければならない。
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というのは、香川銀行観音寺支店で発生した業務上横領事件を、本紙の告発によって観音寺警察署が捜査を終え、間もなく次の段階に移るからである。観音寺警察署が香川銀行観音寺支店を取り調べたばかりであるから、その捜査に掛けた熱はまだ余熱がある。効率性を最大限に活かそうとは、この熱をそのまま香川銀行観音寺東支店で発揮するということに他ならない。
その事案を紹介する。
内容は、
「渉外担当者が顧客と住宅ローンの契約を締結する際に、不正な事務処理を行っていた」こと。
@不正を行っていた渉外行員
栗田和彦
A不正のあった支店
観音寺東支店
B不正を行った時期
平成14年頃
C不正内容
住宅ローンの融資を実行する際には、前もって顧客より関係書類に署名・捺印を済まし、融資金そのものは、一旦顧客の普通預金に振込まれる。そして入金後に印紙代・保証会社への保証料を差し引くシステムになっているのである。
つまり、顧客より、出金伝票を前もって預かる必要がある。
今回の不正の一部は、出金伝票を必要以上に預かっていたことが判明。しかも、署名等は渉外行員が顧客の筆跡を真似て「代筆」というから驚く。
実行後、顧客より指摘を受け調査したところ、渉外本人が不正を認めた。しかし、調査を進めると、不正はこれだけでなく、保証会社へ支払う「保証料」の金額と、渉外が事前に顧客に説明していた金額とが全く相違していたのである。
これを知って激怒した顧客は、住宅ローンの実行中止を要請したがこと遅し、すでにローンは実行されていた。
保証会社が保証料の返還を行うはずもない。結局、この渉外担当者は、余分に預かっていた出金伝票を、またも代筆(偽造)し処理していたというから、いったい香川銀行どうなってんの、と言いたくなる。
当時の関支店長が再三顧客に謝罪を行ったが、もちろん顧客は納得せず、
「勝手に伝票に代筆するとは何事か。それでも銀行員なのか。香川銀行として、この始末をどうつけてくれるのか?」
と収拾がつかなくなった。
困り果てた関支店長は、この事を本部に報告した。
さぁー、香川銀行本部のお偉方はどういう仕舞いの仕方をしたのだろう。
それは、こうだ。
観音寺警察署に刑事告訴しないことを条件に、保証料の差額を顧客に返却したのである。これは、大林一友頭取時代からの慣例でもある。
ところが問題なのは、遠山頭取らのその後の対応である。
それは、この渉外行員に対する処罰を全くせず、転勤させただけで事件そのものを隠ぺいしたということである。
さいわい、香川銀行には健全な行員が、改革の火蓋が切られるのを切望している。
本紙はこの事案を告発する。
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■ 益々深まる川六の『免震工法』その2
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二期工事の野村建設はマリン土木専門
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ホリエモンのメール問題で自民、民主の対決報道によって世論は耐震偽装の問題が色あせてしまったかに見える。
ところが、問題の本質からすれば、いつ大地震が発生するかわからない時期だけに、色あせてしまったなどと不謹慎な言葉ではすまされない。
さて、大手新聞の紙面を見る限り、四国では耐震偽装建築は一つも発見されていない。
はたして本当に耐震強度不足建築はないのだろうか。
問題を先送りさせることで取り返しの付かない事態を避けるために、本紙は川六ホテルの耐震構造疑惑を前号に続けてさらに踏み込んでみよう。 |
一期目の工事は、平成13年9月28日付の国土交通省からのお墨付き「認定証」の効果があったのか、それとも井竿助役の力が働いたのか高松市は無審査で建築確認を下ろしている。登場メンバーは、総合経営研究所、平成設計、木村建設、地元の谷口建設工業。
昨年始まった川六ホテルの二期工事の登場メンバーは、総合経営研究所、平成設計、野村建設工業、そして今度の地元下請け業者は、なぜか詫間町の神詫組に替わった。
本紙が川六ホテルの耐震偽装問題を掲載したところ、二期工事の登場メンバーの看板は夜逃げするかのようになくなってしまった。
二期目工事の「野村建設工業」に注目して欲しい。
本社は、木村建設の熊本県八代市隣の鹿児島県阿久根町にある。「野村建設工業」は元々、マリン土木専門。
最初建築に進出したのは、自社ホテル「かごしまプラザホテル天文館」と「川六ホテル」の建築に携わってから。
さらに注目したいのは、平成設計の構造計算に関わった姉歯設計よりも先輩に当たる「中山構造研究所」が登場すること。今後どうなるのか。
井竿の逮捕時、川六に宿泊
先月22日早朝、特養老人ホーム「高松さんさん荘」の汚職事件で、贈賄の小比賀理事長、宮武市議、300万の収賄で井竿前助役が逮捕された。
逮捕の状況を映したテレビの画面には、自宅から捜査員に連行される小比賀理事長と宮武市議の姿は確認できた。
しかし、井竿前助役の自宅での逮捕状況は見当たらないではないか。おかしい。
その謎は間も無く解けた。
建築確認で便宜を図った川六ホテルに宿泊していたのか。
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■ 『エイズ蔓延』の条件が揃う
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宝田福祉部長、本紙を無視して職務放棄か
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不倫・暴力・詐欺…この上に香川銀行内部では女子行員に対してセクハラが大発生している。今さらと言われればそれまでだが、いったい香川銀行はどうなっているのか。
本紙もついつい投げ出したくなるがそうもいかない。平成6年に亡くなった香川銀行の改革先駆者、浜谷博美元常務の遺志を本紙が引き継いだからである。
ここに女性行員からの悲鳴とも受け取れる本紙への手紙がある。(本人特定を避けるため一部加工)
・・・香川銀行において、女性行員がセクハラを受ける事件が頻発しています。
過去にも岩本克美部長に妊娠させられた同僚もいます。
また、鳴門支店でも、山本前支店長が派遣社員と不倫関係になり、同僚が見かねて本部に報告したこともありました。さらに、四国タイムズに追及され退職した香川雅俊と、今回、白鳥支店に異動した空田真理胡(仮名)との不倫もありました。
(中略)
いずれも、香川銀行の体質を改善しなければ、いつまで経っても変わらないと思いつつ、四国タイムズ様の力を借りたく、お手紙を出しています。応援しています。どうぞ宜しく、お願いします。
香川銀行の執行部は、不倫、暴力、詐欺らを容認しているのかと思われるほど内部はガタガタである。まともな女性、男性行員が悲鳴を上げるのも無理はない。
さて、エイズの話に戻ろう。
エイズの感染は、男女の乱れた環境から発生する。ただコンドームを装着しろと指導しただけで片付けられるものではないはずだ。
先月末の28日、本紙川上は、香川県の薬務感染対策課に足を運んだ。香川銀行に『エイズ対策』の指導を約束していたからである。
前回は、エイズの担当である感染対策課の課長らと打ち合わせをしたので、一ヵ月経った今度は、その後における組織内での意識の高まりを確認する意味で、上司の宝田健康福祉部長を訪ねた。
部屋にいた宝田部長に、
「エイズの問題、どこまで進めてくれましたか」と問うてみた。「………」。
「四国タイムズに載せた香川銀行のエイズの記事…」
「…読んでません……」
ここで、本紙川上は怒鳴った。
「許さんぞ! 県民をなめとるのか。エイズ感染される側の身にもなってみろ!」
その後、前回、香川銀行に指導を約束した薬務感染対策課の坪井課長と井上副主幹とに会った。ところが具体的な香川銀行への対応は一切ない。
今後も、失敗は何度も繰り返されるのは間違いない。
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■ 香川県警の捜査放棄と冤罪捜査(その35)
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公判記録から、真相を手繰り寄せる
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全国の警察が05年に摘発した覚せい剤事件の検挙者数は1万3346人(前年比1126人増)で5年ぶりに増加し、薬物取引が暴力団の有力な資金源になっている実態が浮かんだ。
漆間巌警察庁長官は「相手が手口を巧妙化させているのに警察が追いついていない。暴力団組織に打撃を与える犯罪の摘発に取り組んでいかなければならない」と述べた。
これは、2月17日付毎日新聞からの抜粋である。
ところで、本紙川上はこの薬物取引を主生業にしている山口組若林組の組長秘書であった広沢こと黄津一らを被告として裁判中である。
提訴の内容は、被告広沢が、若林組川原豪組員を使って本紙川上宅に拳銃を発射させたり、やはり若林組山中敏勝組員を使って家族同乗の車を鉄パイプ襲撃させた使用者責任を問うものである。
神戸地裁で本紙川上が証言 若林組の矛盾が鮮明に浮かぶ
漆間長官も言っているように、相手は手口を巧妙化させているので警察も追いつかない、暴力団組織に打撃を与えるような摘発に取り組まなければならないというのであれば、本紙にいい考えがある。
それは、国民も協力するという当たり前の姿である。
さて本紙の、香川県警の捜査放棄と冤罪捜査のシリーズも、今回で、(その35)を迎えた。
五代目山口組渡辺芳則組長時に始まった使用者責任も、今は六代目司忍組長へと提訴の相手も変遷しているのである。
提訴の原因は、山口組直参若林組が、本紙の家族をも巻き込んだ、繰り返された発砲や鉄パイプ襲撃事件にある。
一年余りも経った今も、山口組トップへの使用者責任という権力からの首輪は入ったまま。山口組直参という子、すなわち盃をもらった若林組が、親の首を絞め続けている構図がいまも厳然とあるということに、本紙川上は不思議でならない。
三代目山口組の今は亡き田岡一雄組長も、さぞかし草葉の陰から歯軋りしているのではなかろうか。
さて、この1月30日、本紙川上は、神戸地裁の証言席で、虚偽の陳述をした場合の制裁を告げられ、その趣旨を確認して宣誓書を読み上げた。
ウソをつけば罰せられるのである。
原告席には、生田弁護士。
被告席には、若林組代理人の横井弁護士、それに代理人の付かない被告広沢こと黄津一が座った。
なお紙面は、神戸地裁が作成した本人調書から抜粋する。
(原告代理人)
発砲事件、鉄パイプ襲撃事件に被告広沢はどういうふうに関わっていたのですか。
【原告川上の証言】
若林組というのは、まず、襲撃企画を計画した場合、組長の了承をとります。後は、アリバイ、先の摘発を考えて、発案者である広沢の方に任せます。組織的な立場で考えたら、襲撃の責任は若頭の篠原、それと私に対する襲撃から考えましたら、実行をしたのは当時の本部長であった森で、その森組の関係者を使って襲撃したわけです。
ですから、実際には、今の二代目の篠原、若頭の森、それと被告広沢が三位一体的な役割分担で実行したわけです。
(原告代理人)
広沢の前科前歴について知ってますか。
【原告川上の証言】
被告広沢は、まず城東町でトルコを経営してます。それとスリ集団のボスといいますか責任者で、日本全国を、新幹線などで親分として活躍しておった時期があります。それと麻薬、その他万引き、金貸し、こういう一連の仕事をやっておりました。前科は10犯以上あると思います。
(原告代理人)
若林組と一部警察官との癒着とはどういうことですか。
【原告川上の証言】
それは、被告広沢の仕事柄スリとかトルコをやってました。そのときに暴力担当者が広沢につくわけです。広沢は摘発を逃れるためにその警察官を自分が経営しているトルコで女性を抱かせたり、お金を警察官につかませてそれを写真に撮ったり受け渡しするときをテープに録ったりして、それを基に警察官を思うとおりに操るという深い癒着関係があるわけです。
(被告広沢こと黄)
とにかく、でっちあげみたいな話ばっかりして。
【原告川上の証言】
でっち上げじゃありません。
ここでは全部を載せるわけにはいかないが、巧妙な手口を暴くためには、一年以上もかけて積み重ねた、神戸地裁の公判記録がものを言う。
漆間長官の、暴力団組織に打撃を与える犯罪の摘発に、是非この公判記録を活用してもらいたいものである。
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■ 高検検事長に偽証罪を告訴
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捜査協力には手抜きは禁物
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今月2日、六代目山口組組長、それに二代目若林組長らを使用者責任で神戸地裁に提訴していた裁判で、証言した若林組本部長の川井則之が偽証したので、高松高検検事長あてに告訴しました。
川井以外の被告訴人は、身代わり(替え玉)の西岡誠二、木村重利で、罪名は犯人隠避と証拠隠滅です。
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【告訴事実】
1、平成12年1月19日午後8時頃、牟礼町の屋島カントリー進入路で、告訴人川上の家族が同乗した車を目出し帽で覆面をした若林組の山中敏勝組員が襲撃した(要約)。
2、被告訴人川井は、平成17年12月13日の神戸地方裁判所の口頭弁論期日に、自己が西岡、木村に命じて上記1の犯行をなしたと偽証、犯人隠避、証拠隠滅の証言をし、西岡、木村も、香川県警の取調べにおいて、自己らが上記1の犯人である旨供述して、犯人隠避、証拠隠滅をしたものである。
【告訴の背景】
本件鉄パイプ襲撃事件については、若林組組員川井の知人の西岡を、被告訴人らは真犯人の身代わりとして警察に出頭させ、処分を受けさせている。しかし、西岡は身代わりで、真実を知らず、供述もあいまいである。また、西岡に本件鉄パイプ襲撃の動機は皆無である。
このような西岡を犯人として処分する警察等の処分にも納得の出来ないものがある。
若林組と癒着が推測される。
(後略)
国の治安は、国民の協力があって初めて成り立つ。
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■ 『積極捜査のすすめ』
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木村義雄代議士の収賄疑惑に迫れ
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香川の改革は、もう誰にも止められない。
今回の香川県警や高松地検が進めた「高松さんさん荘」汚職事件捜査は、
「煮詰めて、機を熟さす」
という表現がぴったりではないか。
この熟した流れに木村義雄代議士の「口利き斡旋・請託請負業」も放り込まない手はない。
長年に亘って木村義雄代議士を追及してきた本紙からすれば千載一遇のチャンスである。
なぜなら、この汚職事件の構図は、カネの出所である贈賄の張本人が「高松さんさん荘」の小比賀剛一理事長一人で、収賄側の請託を受けていたのは国と高松市の二つのルートがあるものの、非常にすっきりと権限がわかれていること、さらに、高松市ルートの贈賄側と収賄側がすでに逮捕されているからである。
さて、先月22日、香川県警に逮捕されたのは、贈賄側で特養老人ホーム「高松さんさん荘」理事長の小比賀剛一、高松市議の宮武登司雄、そして収賄側では高松市前助役の井竿辰夫である。今回、逮捕されたメンバーは、高松市の補助金絡みについてだけ。
しかし、現実に「高松さんさん荘」の小比賀理事長の手元に転がり込んだ約6億円という補助金は、国と高松市の2カ所からである。
本紙が千載一遇のチャンスといったのは、ここである。
要約すればこうなる。
国からの補助金、市からの補助金、と別々に目を向けて欲しい。市の補助金を扱った井竿前助役の職務権限は国に及ばない。ならば、この国に対して働きかけた人物は誰か。
こんなエピソードもある。
元厚生大臣であった藤本孝雄氏が、「高松さんさん荘」の補助金認可の件で厚生省に声を掛けたところ、職員が、
「先生、もう遅いですよ。木村先生が無理を言ってきたのでウチは認可しました」
またこんなものも。
K 1,0
N 0,3〜0,5
J 0,3〜0,5
M 0,5
などと書かれたメモをKSBテレビが放映していた。
これは、いま逃走している宮本和人市議が、小比賀理事長側に、賄賂の金額を交渉した時に示した内容ではないか。
現役国会議員であるからテレビ局は遠慮したのかイニシャルの実名は報じなかった。
ならば本紙が報じよう。
Kは、木村義雄代議士。
Nは、代議士秘書の西村良三。
Jは、井竿辰夫高松市前助役。
Mは、宮武登司雄高松市議。
木村の1,0とは、1千万円。
助役の0,3とは、3百万円。
宮武の0,5とは、5百万円。
さて、収賄側のメンバーのうち、高松市ルートのJ、M、すなわち井竿助役、宮武市議はすでに逮捕された。
ところで、国ルートのK、N、すなわち木村義雄代議士と西村良三第二公設秘書はどうなるのだろう。
宮本和人市議の逃走時から、西村秘書がかくまっているという噂も絶えない。
木村代議士も年貢の納め時か。
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■ 井竿助役の収賄金を押収
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高松地検の贈賄側召喚日に口裏合せ
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2月22日、井竿辰夫・高松市前助役が逮捕された。
30年余りも続いた井竿旧高松市政の崩壊が始まり、新高松市の誕生を迎えた記念すべき瞬間である。
さて、高松高検検事長に、本紙川上が2月6日付で告発した内容を見てみよう。
【告発事実】
(前略)被告発人井竿辰夫は、平成15年3月末頃、高松市太田下町の自宅において上記の小比賀剛一らが高松市西植田町に建設を予定していた特別養護老人ホーム「高松さんさん荘」を補助金交付対象施設に選定するのに便宜を図るという請託を受け、その報酬として供与されることを知りながら、現金3百万円を収受した。
【井竿助役・検察の召喚状を知る】
まず、井竿助役が平成15年3月末日に収賄した金を、平成17年4月22日に返還する気になった動機について記してみよう。
昨年の4月15日、「高松さんさん荘」を建設した会社の森田社長から電話が入った。
「さんさん荘の小比賀理事長から、相談の電話があった、川上さんはその方面に詳しいので教えて欲しい」「検察から『4月25日の召喚状』が届いたが、本人は心当たりがないと言う」
本紙川上は答えた。
「検察は甘くない、召喚状を送るということは、下調べはほとんど終わっているかも」
「特に金が流れたのなら、素直に事実を話した方が得ですよ」
本紙はこの時期、特養老人ホームの「吉祥」「さぬき園」などで井竿助役の汚職疑惑を追及していた矢先なので、この情報も利用することを考えたのである。
情報提供して、相手から別の情報を得る目的で、さっそく、日曜ではあったが17日に電話を掛けた。電話の先は、高松市の鎌田基志市議である。
「本紙の記事、井竿助役にいくらか効果が出てますか。
ところで、さんさん荘の小比賀理事長、検察にこの25日呼ばれてる…」
この本紙川上から鎌田市議への電話が、後で重要な意味を持つのである。
4月22日、井竿助役は一旦受け取っていた3百万円の金を宮本市議を通じて小比賀理事長に返還させていたのである。
【井竿助役・収賄金返還の口裏合せ】
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小比賀理事長が検察に呼ばれた4月25日、その検察の相談を掛けられていた森田社長の部屋に、突然、宮武市議が宮本市議と共に訪ねて来たのである。
「部屋を貸して欲しい」
宮武市議の言葉に、森田社長は、断る理由も見当たらず、そのまま社長室を提供した。
夕方の6時30分頃であった。
まもなく、井竿辰夫助役も、マージャン・東東荘から合流した。
困り果てた様子の宮本市議と井竿助役は、50万円を返したとか、何とかとか、ひそひそ話を2時間ばかりした後、知人の平田氏をも携帯電話で呼び出したのである。
平田氏は、丁度その頃、大阪の細見弁護士と飲食をしていた最中であった。深刻な話とは露知らず、1時間ほど待たしたあと、酒も入っていい気分のまま、細見弁護士と共に合流した。
深刻である。
特に、宮本市議は、細見弁護士に死ぬかもしれないと取られるほどの印象を与えている。
突然の来訪からすでに6時間余りも経った。
困り果てた森田社長は、夜中の12時ごろ、部屋を空けて欲しいと申し出た。
その後、井竿助役、宮本市議、宮武市議の3人は連れ立ってどこかに姿を消したのである。
この3人が、収賄金の返還日について、念入りに口裏合わせをしていたことは、ほぼ間違いないのではあるまいか。
【まとめ】
平成の大合併を果たした新高松市は、市民のためにも井竿・小島・増田らの残党システムを一掃する必要がある。
なぜなら、30年以上にも亘って井竿らが築き上げた旧体制の人脈を絶ち切る必要があるからで、高松市の職員意識の活性化が不可決と断言したい。
本紙川上に、いい考えがある。
それは、今年の夏に行われる香川県知事選挙に合わせた、新高松市長選挙の同時選挙。
歴史には相応しい節がいる。
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■ 許されるのか墓石の不法投棄
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庵治・牟礼石材組合が無許可業者に
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高松市東部運動公園の南に約1q入った山間に、なんと驚くなかれ墓石や骨壷や産廃が所狭しと埋められたり放置されていたのである。
2月25日付毎日新聞を見るとこんな記事が出ていた。
大量の産廃が不法投棄された土庄町・豊島をテーマに、研究者や市民が議論する「豊島学(楽)会」が7月末に設立される。
これは、約2年前に構想が持ち上がり、昨年、調停成立5周年を機に計画が本格化。住民会議や応援団(旧弁護団)のメンバー、豊島廃棄物等管理委員会の永田勝也委員長らが呼びかけ人となり、今年7月30日の「第4回豊島・島の学校」の最終日に合わせて、設立総会を開催する。
真鍋武紀香川県知事が、県の失敗を認めて謝罪したあの光景は一体なんだったのだろう。もっとも真鍋知事が謝罪したのは本心からではなく、世論に追い込められて仕方なく涙の謝罪となったことは、本紙既報の通りである。
なぜ本紙がそう言い切るのか。それは真鍋知事が県民に目や耳を向けずに、県の顧問的立場の田代健弁護士の方に頼りきっているからである。
小鳩保育園の園児虐待事件、カワイの牛肉産地偽装事件、本紙が扱い出した香川銀行の「エイズ問題」などである。
ところで、墓石不法投棄の問題は、1月10日の合併で、香川県から新高松市の方に管轄が移った。それを待って、先月の14、16日、本紙の案内で高松市環境部廃棄物指導課や、高松北警察署の生活安全課が立ち入りをした。
失敗を繰り返さないためには過ちを改めることに憚ってはならない。
香川県民の覚醒には捜査を。
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■ 高松市のカラ特殊手当
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タクシーチケットと市内出張旅費
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大阪市の職員厚遇問題で批判された特殊勤務手当について、受給資格がないのに支払うなどの不適切な支給や、業務の裏づけができない「カラ特勤手当」が表面化した。約千7百70万円の支給額について、市は受給者(延べ約6千9百人)から返還させる方針。
これは今月2日、あの大阪市について産経新聞に載った記事である。意外と前向きに改革が進められているのが読み取れる。
一方、高松市はどうだろう。
具体的な事例を2つ紹介しよう。
【塩津政春・教育部長】
本紙は2月10日付で情報公開を請求した。
「平成17年11月以降で課長・部長級の『タクシーチケット券利用状況に関して名前が判る資料』」がそれである。
2月23日、公開があった。
精査していて気になる箇所を見つけた。
塩津教育部長は、本紙が公開請求した2月10日というその日に7千7百50円を百十四銀行市役所支店からタクシーの協同集金に振込みを完了しているではないか。
総額1万7千5百円を不正に使い込んでいたのなら、残額はどうなるのだろう。
なお、過去に天雲保夫市議が、瀬戸内町の花卉市場から市役所までタクシーチケットを私的に利用して議長職を辞めたことがあった。塩津教育部長の場合どうなるのか。
今のところ、横田教育長から口頭厳重注意のみである。
(人事課長、総務部次長を経歴して教育部長)
【草薙功三・環境部長】
-パワハラ・言葉の暴力、それに職場放棄か横領か-
右翼の小島会長と井竿助役の相次ぐ逮捕で思わぬ余波が
明るみに出てきた。
「言葉の暴力」がそれである。
また、大阪市で問題化している「カラ特殊勤務手当」の潜在化した高松市版についても。
さて、その高松市版の「カラ特殊勤務手当」を本紙が表に引っ張り出してみよう。
草薙功三・環境部長の金曜日の午後に本紙は目を付けた。
職場放棄が、すでに5,6年も続いているという、
「金曜の午後」
@市内出張の手続きを取って、旅費を受領していれば横領。
A手続き取らずに職場放棄していれば、公務員法の職務専念義務違反に該当する。
(税務長、健康福祉部次長兼高松保健所所長を経歴して環境部長)
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