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警察庁の威信 オペレーション発動は盆明けか

関係者は戦々恐々 警察・銀行・行政、それに暴力団も

これまで本紙独占という形で詳報してきた、初の司直横断型の捜査態勢、『オリーブ・オペレーション』だが、それが、ついに、発動、そして、稼働する運びとなったようである。

「長い期間をかけて、このオペレーションの計画を推進してきましたが、ようやく、本格的稼働の時期が来ました。実に長かった…、ですね」。
ある警察庁幹部はまさしく感慨深げにこう切り出した。その人は、まるで、ひときわ高い山頂を目指しながら、ようやくそのピークが視界にハッキリと映り、感慨の吐息を漏らすベテランの岳人のようである。

「実際、この山頂は高く、そして険しかった。いくど、(登頂を)諦めようかと思いましたか…。今だから言えますが、それは一度や二度ではないのです」。

硬派なその眼は穏やかに見えるが、その奥の激浪をくぐり抜けた疲労感は拭えない。それでも、この台詞を言うこの幹部の表情は決して険しくも、また、剣呑でもない。むしろ自然体の体である。

「オペレーションのことを運ぶのに、いろいろな障害やあるいは、もっというと妨害があることは最初から覚悟していました。それがこれまでにないような巨大なものであることも覚悟していた。しかし、現実はその覚悟以上の壁がいくつも立ちはだかっていました。その一つひとつを、表に現れていない基礎の部分まで破壊していかなければならなかったのです…」。

すべて把握された 讃岐周辺の暴力団勢力図

まず、暴力団関係は、幹部だけでなく末端の構成員、果ては、周辺の三下(チンピラ)に至るまで、すべての洗い直しをしたという。讃岐を拠点としている若林組は当然のことであるが、同組の周辺、讃岐だけでなく徳島県や愛媛県の同類の組織に至るまで、すべて洗い直したという。

「そのお陰で、四国の暴力団勢力図は、私は誰よりも詳しいはずです(笑)。この先にこの勢力図がどのように変化するかまで、私は正確に予測することが出来ますよ(再度、笑)。それだけ、この勢力の研究をした、ということです」。

この、まさしく、前代未聞の研究≠ノおいて、延べ数十人の警察庁職員が極秘で讃岐に、潜入≠オたという。

「我が庁の職員は、ご存じのように事件現場に出て行って、捜査に携わるわけではありません。警察官僚という言葉がそれをよく表しているのですが、今度ばかりはその職分は一切返上させました。警察官僚でござい、などといって、各地域の警察官の在り方に目を向けないで、中央にふんぞり返っていては、各地域の警察事情は益々悪くなるばかりでしょう。香川県の場合がその典型でした。だからこそ、私は敢えて、警察庁職員の職分を顧みないで、幹部職員を誰にも知らせないまま、敢えて、香川の地に潜り込ませたのです」。

幹部はここで多少であるが、胸を張った。背を反らせたのである。

「この異例中の異例の指示は、すべて、四国タイムズ社主の川上道大氏から受けた強いインスパイアが発端なのです。確かに川上氏は、私達と同じ立場にあるわけではありません。しかし、私達は川上氏から、多くのことを教えられた、という事実を知っている。幾度も幾度も命に関わるような重大な狙撃や襲撃を、奇跡的な事態を以て越えてこられました。

これは本来私達が、事件発生を防止していく活動を徹底させなければならなかったことなのです。こういうことを言うには勇気が必要ですが、敢えていわせて貰えば、度重なる川上氏への重大なる襲撃事件は、こんなにまで回数を重ねなくともよかったのです。それでも、事態は重なった。

我が国の犯罪史上 類を見ない連続的襲撃

それは何故か。

「その最も大きな責任を背負わなければならないのは、いうまでもなく私達なのです。つまり、襲撃防止策の取り組みが後手後手になった、ということを認めなければならないのです。それを判っていて、それでも川上氏は、自らの道を、御自身の名の通り、貫いてこられた。私達は確かに忸怩たる思いをしてきましたが、このオペレーションで、一気に挽回させようと思っているのです」。

静かではあるが、迫力を秘めた言い回しなのである。それだけにこの幹部の決心のほどが痛感させられるのだ。

それにしても本紙川上社主からの触発は実に大きなものであるようだ。確かに先月号における年表で整理したように、これまで起きた一連の事件は、恐らく我が国の犯罪史上に残るような連続性を見せている。それでも川上社主は、その姿勢を崩してはいない。それはこの警察庁幹部が認めるところなのだ。

それをこの幹部は、『川上氏のその名(道大)の示す通り』、という表現で表しているのである。最大級の賛辞と畏敬の言葉といってもなんら差し支えないであろう。

「川上氏の強靱なる意志は、確かに私達を動かしました。ただ、一方、直近の銃撃事件は、私達のちょっとした油断が招いたことだと判断しているだけに、本当に忸怩たるものがあります。これは本音です。

これからは、このような油断は一切見せることはありません。それが今回行う、オペレーションの根底部分でもあるのです。

『川上氏の精神と躰を守れ!』。

これこそ、今まで明らかにしていませんでしたが、オリーブ・オペレーションの底流に脈々と流れている主題(テーマ)なのです。このテーマは、ようやく本格稼働の時期に来たので、今ここに明かすのです」。

つまり、このオペレーションは、長い間続けられた川上社主への不当なる襲撃に対する、公からの摘発≠ニいう言い方が出来るのだ。

正義=Aを死守せよ! これがオペレーションの基本だ

「もっと正確にいうと、川上氏が身をもって貫こうとしてきた正義≠貫徹させるためのお手伝いを、このオペレーションで行う、ということも言えるでしょう。この間、実に長きに渡ってしまった。この時間を確かに取り戻すことは出来ませんが、これから一気呵成にオペレーションに入って、その喪失した時間を取り戻すべき行動をします」。

川上社主が標榜し、さらに実行に移そうとして弛まぬ努力を続けてきた、正義への道のり。この意志を今、警察庁が、ようやく(敢えてようやく、といわせてもらおう)、搬送しながら支えていく状況になった、ということなのである。

「これまでの道のりも長かったけれど、これからの道のりも長いはずです。しかし、否、私達は、五合目を越え、山頂が見えてきた。これからは加速度的に目的へ驀進の速度が高まります」。

地元暴力団から始まって、さらには、若林組がその虎の威としてきた、本家山口組、という一大組織。これだけの大組織だけに、川上社主の貫徹しようとしている正義≠ノも理解を示す人は多い、と聞く。
そのような理解と歩調を合わせて、警察庁は、前代未聞のオペレーションを展開しようとしているのだ。

その向こうには、もちろん、香川県警やその他にも周辺の警察署がある。すでにこれまでの報道を見ても判る通り、これら警察は決して、川上社主が標榜する、正義≠ノ意を同じくしているわけではない。

お盆過ぎを待て!

「残念ながら、彼らが全く正反対の立場にあるケースを多く知っています。だからこそ、このオペレーションでそれらの勢力を駆逐するのです」。

幹部は決然と言い放った。 

「それから行政面にも手をつけていきます。これは予告編、といってもいいですね(笑)。このオペレーションにタブーや前例を顧みるような後ろ向きの姿勢などはない。邁進あるのみです。楽しみにしていて下さい。お盆過ぎ、皆の意識が少々、弛緩している時期からビックリするような展開が始まりますよ…。人事もすべて一新し定着してきましたからね…」。

幹部はここで意味ありげに笑った。

そして、「強烈な正義、展開します」、本紙のキャッチコピーをふっと口にした。

お盆明けが楽しみである。

香川銀行崩壊の危機Z

情報の活用はトップの胆で決まる

捜査機関の気配が、最近ピタリと止んだ。いったいどうなっているのだろう。嵐の前の静けさなのだろうか。

平成4年1月、四国タイムズを立ち上げて15年ほど経った今、振り返って見ると面白いことに気付いた。

それは、本紙の追及を受けた時の対応で、組織のトップとして相応しい人物か、相応しくない人物かが判るようになったということである。

身近なところで、具体的な例を挙げてみよう。

2,3ヵ月前、こんなことがあった。

本紙事務所の近くで、百十四銀行の綾田元頭取を偶然、目にした。黒塗りのプレジデントから降りて、気さくに歩き始めた丁度その時、本紙川上と出会ったことになる。

今まで一度も挨拶もしたことがないので、本紙川上の顔も知らないのではないかと気遣いしながら声を掛けてみた。

ところが、思いも寄らず綾田元頭取から、こんな声が返ってきた。

「四国タイムズ、いつも読まして貰ってますよ」

本紙川上は思わず、

「有難うございます。頑張ります」

そのまま、2,30メートル肩を並べて歩き、本紙事務所に着いたのでそこで分かれた。

ただそれだけのことである。
無理して付き合うこともなければ、無理して避けることもないのである。

組織のトップとしての値打ちはそんなところに現れ、逆になれば、香川銀行のように従業員からすれば悲劇の組織となるのである。

誰が発する情報でも、組織のために活かせるものは素直に活かす。

「ありがとう」

ただそれだけである。

その言葉が、情報発信者からすれば堪らないほどうれしいのである。

核心を衝いた批判 活かすのはトップの責務

情報発信者と受信者の関係を、今一度考えてみよう。

平成10年1月号の本紙から。

「銃弾、本紙の川上社長一家を狙う 県の対応も引きがねか」

平成九年十一月二十九日午後十時三十分、本紙川上社長の私宅に銃弾四発が撃ち込まれた。

二発は窓ガラスを破って子供の部屋に命中、二発は社長夫妻の居間から天井へぬけていた。

どうして、こんな重大事件が発生したのか。

いろいろ言われているが、本紙は、県にも責任があると決めつけたい。

本紙は、談合問題から豊島問題、大内町産廃問題、高松東部農協問題、県選管委員長問題など、現地へ出向いてくわしく調査し、報道を続けているので、疑惑がらみの人間には本紙の存在が目の上のたんこぶ、目障りになってしかたがない。なんとか、しなければならぬと裏面工作して、今回の発砲事件につながったのであるまいか。

もしも、県が本紙の情報や提言をすなおに受け入れて、適切に対応し、助言や指導などをしていたら、今回の事件はおこらなかったに違いない。

なお、本紙・川上社長は事件後も決してびくびくしていない。明るく笑いながら「いつでも受けて立つ。もっとも、いま撃たれたら、仕事がとどこおる。また、家族をかばうためにもアーチェリーを備えた」と語った。

これは9年ほど前の記事である。そして、同号の2面に、
「大林頭取側に殺人依頼の疑いも」
「実行犯は若林か お互いが複雑にからみあう」
との見出しで掲載したのである。

この見出しで、本紙川上は香川銀行から高松地検に刑事告訴され、平成14年に最高裁から「懲役10ヵ月執行猶予3年」の判決が言い渡された。

以後、本紙川上には、平成10年の暴力行為、平成11年の暴力行為、平成12年の鉄パイプ襲撃事件、平成18年の銃撃事件と若林組から執拗に襲撃を繰り返されたのである。

【頭取の姿勢が内部に反映】
香川銀行内部は、いま乱れに乱れている。詐欺、横領、不倫、売春、暴力、隠蔽…。

ヤル気のあった健全行員も無力感を味わう日々が続いている。何とかならないものだろうか、本紙も力の限界で誰かに助けを求めたい。

しかし、決して諦めてはならない。ここは日本である。

必ず、捜査という援軍が現れるはずである。期待しよう。決して諦めてはならない。

今、ふッと思い出した。

大林一友元頭取が、娘婿の久保氏を後釜の頭取に就けようと企んで、香川銀行を追い出した請川雄三氏のことである。今どこに…。

トップの私欲が、全てを狂わした身近な例なのか。

香川銀行のエイズ問題

真鍋知事の謝罪、すでに想定内か

今月27日、香川県民が選挙で選んだ知事が誕生するはずである。選ばれた知事は、よほどのことがなければ向こう4年間、香川県政の舵取りを担うことになる。

さて、香川銀行のエイズ問題は、本紙が最初に取り上げたのが今年の1月号からであるから、はや8ヵ月も経過したことになる。

県民への対策は万全なのか。

県行政として、悔いのない最善の取り組みを果たしたのか。

否、本紙の警鐘乱打にも無視と決め込んだ県の姿がはっきりと浮かび上がっているではないか。

確認する意味で、1月号の本紙を抜粋する。
「エイズの放置は刑事事件の対象 香川銀行内で性交のあった大林元頭取らは至急に検査を」

このエイズ問題を、最初に本紙が扱うことに躊躇はしたが、もはや被害の拡散を考えれば一刻の猶予も無いと報道に踏み切った。個人情報とかプライバシーの問題とか議論する問題ではないからだ。

―問題の女子行員は、不倫とか、ただ単に男性遍歴とかではなく本人の自暴自棄による動機が濃厚のようです。

このエイズ問題は、すでに支店長は把握しており、本店首脳部にも報告…(後略)

本紙からすれば、このエイズ問題は看過できない県の最重要課題の一つと認識する。

平成10年8月から真鍋県政は2期8年を経過したことになるが、あの豊島産廃不法投棄で真鍋知事が島民に謝罪した姿は一体なんだったのだろう。裏金問題で謝罪、カワイの産地偽装表示での謝罪…。

県の不作為で、「エイズに感染、はい、真鍋知事が謝罪のパフォーマンス」を想定しているのであれば、許される話ではない。もし、その感性なら、真鍋知事は県民の敵ではないか。

水本県議、断末魔の叫び

「7千万円を貸せ!」

「7千万、貸してくれんか。
それがなかったら、水本建設は倒産する…」


先月の終わり頃、JA香川県農協・綾南支店の理事に、「水本建設」の実質経営者である水本県議が、こう言って頭を下げた。

なお、水本県議は、JA香川県農協の副会長でもある。

本紙が長年追及し続けていた水本勝規県議に、一体なにが起きたのだろう。

思い当たることがある。

それは、先月18日午後から、本紙の紙面にも度々登場したこともある、中尾総合建設の中尾社長が姿をくらましたことに原因があるのではないだろうか。

というのは、この情報を得て本紙川上は、香川県の農林部土地改良課や土木部の監理課に出向き、
「中尾社長がいなくなった。

すぐに、中尾総合建設、水本建設、つぼみ建設の、県と交わした受注状況を調べて欲しい。グループの影山建設、富士建設も忘れないように」

来るべき時が来た。

本紙川上が恐れたのは、連鎖倒産である。

公共工事を、このグループが官製談合で受注していたということは、グループ内での元請け・下請けの繰り返しや、資金面での融通など、容易に察しがつくからである。

何年も前から、本紙が官製談合に警鐘を乱打し続けていた結末が、やっと、やってきたということではないだろうか。香川県行政、取分け真鍋知事の責任は重大である。

青葉工業の大林会長 水本県議の延命に加担か

水本県議も年貢の納め時か、と考えていた矢先、こんな情報が舞い込んできた。
「水本県議が、産廃業の富士クリーンに泣きこんで、6百坪の土地で6千5百万円を借りたそうよ…」

富士クリーン、馬場、大林、森田代議士、…真鍋知事。

今月は香川県の知事選挙。

謎が解けた。

百十四銀行から見放された水本県議が、つぼみ建設の川西社長の世話で香川銀行に鞍替え、京都の高利貸し、JA農協と、融資を求めて渡り歩いたが断られたので、知事選挙という緊急な政治的配慮期間中をいいことに、どさくさに紛れて青葉工業の大林会長を口説いたのであろう。

どちらにしても、水本県議の救済で、公共工事を水本建設に喰わす訳にはいかない。

香川県警の捜査放棄と冤罪捜査(その40)

懲役15年・若林組のヒットマン森に判決

先月19日、本紙川上を殺害する目的で拳銃3発を発射した被告森の判決が高松地裁であった。

「懲役15年」

増田裁判長は、判決文を被告森にも被害者である本紙川上にも分かりやすいように2回読み上げた。双方(森と川上)の協力で真相を浮かべ、事件の解決に努力しなさいとの親心でないかと本紙川上は受け取った。是非、被告森にも、そう理解してもらいたいものだ。

早速、本紙川上は、法廷の外に出て被告森の代理人である三原弁護士に声をかけた。

「三原先生、是非、控訴してください。懲役15年の判決では森が可哀想です。被害者である私は、森が真相を話してくれれば減刑を求める嘆願書を書きます」

その後、高松地検にも働きかけた。

「求刑が懲役20年ですから、判決が15年では短過ぎます、是非、控訴してください。被告森が真相を語る気持ちになるためには高松高検が控訴するしかありません」

本紙川上を心配している人がこう言った。

「あんた、山口組に殺されるよ」


違うのである。

山口組本家のためにも、本紙川上のためにも、そして国のためにも、この際、真相を出し切らなければならないのである。

本紙川上は如何に怖くても、平成16年10月に交わした、山口組本家との男の約束を守らなければならないではないか。

山口組盛力会長も男である。直接電話で話はしなかったものの、当時の岸本本部長も、野上副本部長も男であるはず。

本紙川上は、平成16年に五代目の使用者責任を取り下げる時、山口組本家と交わした「男の約束」を守っているのである。

六代目の使用者責任を、一日も早く取り下げできることを本紙川上は願って止まない。

「公務員が腐れば国が滅ぶ」

これが本紙川上の全てだ。

被告森、発砲の動機 「若林組を見返すために殺す」

さて、本紙川上を殺害するために銃弾3発を発射した被告森について、香川県警が作成した供述調書から引用する。

【発砲前の森の立場】

最初は、市田の舎弟という身分で、盃を受けないで組活動をしておりました。その後、市田が酒や金で謹慎中にいなくなったことが大きな原因で破門となり、私は当時、組長秘書の役職であった広沢こと黄津一という人の預かりというかたちになったのです。

それで、現在の組長である篠原重則が、初代組長若林ワから代替わりをし、二代目の当代になった平成14年頃に、篠原から、善通寺市内のホテルにおいて、親子の盃を受け、直参となり、活動を続け、最終的には六代目山口組二代目若林組組長秘書としての役職に就いた訳であります。

私が活動していた二代目若林組は、上層部に、六代目山口組という巨大組織があり、組長司忍を頂上としたピラミッド型に広がる組織図であり、その枝の組、つまり、第2次団体であります。それでも、山口組直参ですので、組の方から、本部の事務所当番に10日に1回程出掛け、去年頃からは、その、当番長として、  若林組が活動しております。

【殺害目的の動機】

今回、なぜ私が四国タイムズ社主川上道大の命(たま)を殺ってやろうと決意し実包3発を装填した回転式拳銃を持って襲撃したかといいますと、私が組から破門となったことで、私を破門にした二代目若林組の篠原組長以下全組員を見返してやると心に誓い、組を見返すためにはどうしたらいいかと考えた末、今まで組を困らせていた川上を殺せば、組の者は私を見直し、組を見返すことが出来るだろうということで今回の事件を起こしたものです。

私が、今回の事件を起こした原因は、二代目若林組が私を破門にしたことに…後略。

偽装破門は明らかである。

U 先代若林組長の実弟は、今

二代目と未亡人に脱税の疑い

先代若林組長の実弟・石井氏から取材を進めていた先月、こんな記事を大手新聞に見つけた。

「夫の遺産15億円隠し脱税 運送会社前社長の妻告発」

神奈川県内の運送会社の社長だった夫からの相続遺産約15億円を隠し、相続税約6億円を脱税したとして、東京国税局が相続税法違反の疑いで、同県小田原市在住の妻(63)を横浜地検に告発していた。

関係者によると、夫は同県平塚市で運送会社を経営。会社からの役員報酬などが振り込まれていた自分名義の複数の預金口座を、生前贈与の手続きを取らないまま途中で家族名義に変更した上で、その後も報酬を振り込んでいた。

03年9月に夫は死亡し、妻と娘2人の計3人が遺産相続したが、これらの預金については意図的に除外、課税対象となる遺産を約5億円として申告していた。

さて話を本題に戻そう。

先月号の本紙を見た読者から、幅広く情報が集まり出した。中にはこんな話も。

平成元年頃、瀬戸大橋横に日立が所有していた土地を西友開発が購入した際、先代若林組長は西友開発から10億円、日立から5億円を最終的に手に入れた。

ちなみに、この西友開発は、東部農協を舞台に2百60億架空預金証詐欺事件で一躍有名になった会社である。社長は三沢義満氏。

また、平成9年頃、先代若林組長は、企業舎弟である井坪建設に4億ほどの貸付(田中名義)をし、月5lの高利で最終的に7億円を貪っていたようだ。もっともそれを可能にしたのは、本紙が追及している香川銀行から38億ほどの不正な融資を受けていたからであることは言うまでもない。分かりやすく言えば、井坪建設に4億というストローを突っ込んで、香川銀行の38億円を吸っていたという構図ではないだろうか。

さらに平成14年1月、先代若林組長は、実弟である石井利昭氏を借主としてF建設工業から2億円を手に入れた。

これら先代若林組長からの相続遺産が二代目と未亡人に転がり込んだのではあるまいか。形を変えた贈与や相続でも課税対象になることは、先の大手新聞記述の通りである。

被害者の意見陳述A

森被告、勇気を出して真相を語れ

〈前号終の要約:本紙川上は、法廷で被告森に真相を語ってくれるように目で訴えた〉

その私の気持ちは、被告森の代理人である三原弁護士にも伝えたつもりです。

具体的には、第1回目公判の開廷前に三原弁護士から、
「被告森が、被害者の川上さんに、『申し訳ない、慰謝料を支払いたいので受け取ってほしい』」という申し出がありました。

私は三原弁護士に、
「この際、被告森が若林組からの指示であると真相を話してくれるのであれば、被害者である私としては、被告森からの慰謝料など受け取らずに、被告森の減刑をお願いする嘆願書を裁判所に出してもいいですよ」と答えました。

このように私が三原弁護士に答えたのは、被告森に真実を語ってもらいたいからです。
被告森が真実を語ってくれさえすれば、平成9年の発砲事件も、平成12年の鉄パイプ襲撃事件についても全容解明が出来る、と期待したからです。
今後、私の命を若林組から狙われないためには、この過去の未解決事件を解決するしか、方法はないと考えたのです。

しかし、残念なことに、第2回目の公判で、私の願いは見事に打ち砕かれました。
というのも、私への発砲は、若林組からの指示だとは供述せず、被告森自身の判断であったと、組を擁護する発言に終始したからです。

真相を解明するための、被告森からの協力は断念せざるを得ません。
となれば、被告森が、若林組の幹部組員として、未だに若林組を擁護するのであれば、私を殺害しようとした被告森を、到底、許すわけにはいきません。


第1回目の公判では、被告森をむしろ哀れんでいた私が、なぜ第2回目公判になって、被告森を許せないという気持ちに、変わったかを述べます。

第2回目の公判で、被告森の長男・○○君への愛情について、三原弁護士の質問で母親、被告森と証言が続きました。
○○君は今、小学校5年生だそうです。

加害者の息子が小学5年生なら、被害者である私の息子は、平成9年の発砲事件当時は、小学校3年生でした。
当時、家族4人が団欒している最中、4発の銃弾が自宅に撃ち込まれました。2発は、息子の勉強机と本箱に命中、後の2発は、家族の誰かが流し台に立っていたら命中していた弾道で、銃弾は子供の横で発見されたのです。


平成12年の鉄パイプ襲撃事件の時には、私の息子は、小学校5年生で、最初の一撃をこの息子の窓が叩き割られ、妻の窓と続き、そして私を殺害するために若林組の組員が近づいてきた時、今回と同じように私の機転で難を逃れた、奇跡としか言いようのない事件でした。(次号に続く)。

特養「あかね荘」の認可に疑惑(その1)

増田市長の妻が選定審査に介入か

本紙が、高松市の裏市長と揶揄した井竿辰夫助役が逮捕された事件、いわゆる「高松さんさん荘」汚職の全容は、未だに解明されていないのが実情ではないだろうか。
それを裏付けるのに、高松地検が逃亡中の宮本市議を不在のまま高松地裁に起訴している。

実は、特養の補助金は、高松市と国の負担金があり、高松市ルートの井竿助役については逮捕できたものの、木村義雄代議士の国ルートが、宮本市議の逃亡で逮捕に至っていないのである。

ところで、「高松さんさん荘」の汚職事件で、テレビKSBに映し出された増田市長の姿は一体なんだったのだろう。特に井竿助役を必死で庇う映像から、ただならぬ増田市長の苦悩が顔の表情から読み取れたのは本紙川上だけではないはずだ。

「増田市長の苦悩」

それは、先月号の本紙

「『さんさん荘』から『あかね荘』に飛び火
増田市長の側近が最後の補助金を詐取」
に真相が隠されている。

そう、井竿助役の逮捕は、増田市長が関与している「あかね荘」にまで捜査が進むかもという心配であった。

「さんさん荘」から「あかね荘」に捜査の目が移れば増田市長の関与が明るみに曝されるので、なんとか「さんさん荘」で事件を食い止めたいと願ったのがテレビに映し出された「増田市長の苦悩」の顔ではないだろうか。

老人ホームには最悪 高潮災害の原因・西ポンプ場の西側

補助金交付の認可申請で重要な審査項目は、
@自己資金(運営資金)
A老人ホーム運営の実績
B申請地の立地条件
などがある。

これらの項目が適正に審査されたかどうか、本紙が独自に検証してみよう。

今回で特養補助金交付が最後になる、平成17年度の認可申請に応募したのは8候補であった。
@あけぼの会、A貴幹舎、B光寿会、C瑞祥会、D善心会、E籐寿会、F有備会、Gネットファミリー。

申請の中には、6億、9億もの自己資金を持った法人、すでに老人ホームの実績のある法人、3回もチャレンジし直して申請していた法人もある。老人ホーム事業で補助金交付を申請するのに相応しい面々ではないか。

ところが、この中に異質の申請者がいた。

それが光寿会「あかね荘」の実質経営者、吉岡和子施設長である。申請時には本業の「タマルレコード」が倒産寸前でもあったので、補助金交付を申請する老人ホーム事業に新規参入するほどの余裕はなかったはずである。

案の定、平成16年12月、増田市長が「あかね荘」に補助金交付を認可した後「タマルレコード」は倒産した。

なぜ、運営資金にも窮する「あかね荘」に税金である補助金が投入されなければならないのか。

本紙が目を付けたのはそこである。増田市長の妻が介入して不法な認可をしたとなれば黙って見逃すわけにはいかない。

ところで、認可のための審査があったころ、平成16年8月30日から高松市を襲った高潮災害を思い出して欲しい。

災害の原因でもある、西ポンプ場西側の擂鉢谷川よこに、この「あかね荘」があるのだ。

西松建設と石川憲グループが結託

賄賂と談合、石橋副社長誕生の秘話

ここに平成18年5月31日付の入札状況調書がある。

社会福祉法人光寿会から増田高松市長宛に提出された、談合の実態が読み取れる貴重な証拠書類である。落札業者は、ずばり西松建設。

入札参加業者は、すべて県外大手で、戸田建設、前田建設、西松建設、東急建設、安藤建設、奥村組、浅沼組、佐藤工業、三井住友建設、錢高組、大本組、大末建設、藤木工務店、真柄建設、東洋建設の15社。地元業者は1社も参加していない。

第一回目の入札で8社が無効も含め辞退し、実質7社の応札で西松建設が7億2千5百万円で落札した。予定価格は7億2千7百万であったから、ほぼ予算は取り切ったことになる。これは、典型的な談合のパターン。

受注機会が少ないこの時期、なぜ、8社もの建設業者が入札を辞退したのだろう。

答えは簡単、すでに発注者側の光寿会「あかね荘」が西松建設に契約を決めていたからである。

なぜそう言い切れるのかという質問に答えよう。

そのカラクリは、すでに本紙が13年以上も前から見抜いており(石橋・西松建設支店長の当時から)、いまだに性懲りもなく同じ手口を続けているからである。

具体的な手口を説明しよう。

簡単に言えば、発注者と受注者が手を組む、光寿会「あかね荘」の役員である石川憲氏と西松建設が結託するということである。もちろん双方とも利益が前提。

石川憲氏はカネ(収賄)と引き替えに西松建設に発注を約束し、西松建設は贈賄を申し込んで受注を確かなものにするという構図である。

増田市長を裏で支えた面々

後援会の資金、妻が管理捻出にも関与

昭和46年4月、保守(自民党)系市長候補の同士討ちから漁夫の利で脇(社会党)市長が誕生、そこから続いた似非革新市政が、やがて幕を閉じようとしている。

脇市政24年、増田市政8年、実に30年間もである。

本紙が、右翼会長の連帯保証をしていた脇市長を辞任に追い込み、その後釜として登場したのが増田市長であったという事実からすれば、増田市長に辞任の引導を渡すのはやはり四国タイムズということになるのだろうか。

本紙の平成7年4月号に目を通してみよう。
「高松市長選事前運動 増田派に違反、不正が目立つ」
「立候補を暴力で阻止か 同志会が動く」

三月七日、高松市古新町にあるリーガホテルにおいて「高松市議会同志会懇談会」と称する会合があった。
集められたのはゼネコン三十三社の百人余り。

席上、同志会会長の伏見市議が、「増田昌三候補の選挙資金に充てるため一枚二万円のパーティ券を一社当たり五十枚から七十枚程度購入してもらいたい」と要請した後、「これに応えてくれたら、もしも、増田候補が落選するようなことがあっても、高松市が発注する公共工事については同志会が責任を持って皆さんに回すことをお約束する」と明言した。

続いて、脇高松市長が立ち、「増田候補をどうぞよろしくお願いしたい」と発言。…

この席において、約二千万余りの選挙資金が集まったのである。(中略)

そもそも、脇市長が増田助役に立候補を要請した時は、「五百万ぐらいは用意しておくように。そのほかは私が考える」

と約束したという。

ところが、選挙の事前運動に入ると、この約束は、さっぱり守られなかった。

例えば、昨年末に国際ホテルで開かれたパーティの請求書を手始めに、選挙事務所開設に伴う代金千二百万円の請求書などが、次々、増田候補の自宅に送りつけられた。

これに慌てた増田候補の奥さんが後援会事務所へ出向いて会計に目を光らせるようになったという。

増田後援会の事務長を務めるのは古川省三氏。高松市役所の出身で、最終役職は環境部長。(後略)

特養老人ホーム「あかね」の認可に、増田市長夫人が一枚噛んだという情報は、まんざら嘘でもないようだ。






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