2023年3月 徳島県特報版
- 目次
- 国滅ぶとも正義は行わるべし 県外・多選知事の弊害を断ち切れ
- 遠藤知事逮捕から何を学ぶ 過ちを改めざる是を過ちという
- 後藤田正晴・選挙初陣の捜査 吉村博人警察庁長官の原点は徳島
- 後藤田正晴先生と本紙川上の出会い
- 田中角栄総理が応援演説に徳島に来た時
- 不倫スキャンダルの温存が事件を助長
- 『阿波踊り』で世界の平和民間外交・経済活性化を
- 徳島県民の切なる願い!
- 二度と阿波戦争を起こしてはならない
国滅ぶとも正義は行わるべし 県外・多選知事の弊害を断ち切れ
〈徳島の赤字法人率、全国ワースト14年連続 でも改善幅はトップ〉
これ、3月18日付の徳島新聞。まずここを押さえる。
《東京商工リサーチがまとめた2020年度の都道府県別の赤字法人率によると、徳島県内の法人のうち赤字法人の割合は71・94%で全国ワーストとなった。全国ワーストは07年度から14年連続。地場産業である木工関連の不況に加え、少子高齢化や人口減少に伴うサービス業などの業績低迷のほか、医療・福祉の競合が背景にあるとみられる。前年度からは1・06ポイント改善しており、改善幅は全国で最も大きかった…》
徳島県は今、令和の阿波戦争などと悠長に構えている場合ではない。
徳島の赤字法人率が全国ワースト、14年間も連続だというではないか。戦いが好きな県民性とはいえ、県民の生活を守る政治の分野を、県外からの候補者に助けを求めるとは情けないではないか。
それも20年の5期という多戦(選)を、県外候補に破れるとは徳島県人らしくない。 日本は法治国家であるから、法律の土俵の中で選挙に勝つ、また選挙に勝たせる県民に本気で成熟しなければならないではないか。
徳島で産声をあげ、徳島の水で育った米で飯を食い、学業に励み、……要するに郷土徳島を愛する人物が県民を守るために出馬する。14年間も全国で赤字法人率が全国ワーストとは、ふざけるなとの気概で徳島県人は戦いに挑まなければならないではないか。
ところが、本紙川上の心配は無用だった。前年度からは1・06ポイント改善しており、改善幅は全国で最も大きかったのだ。徳島県人が目を覚ました。徳島県知事にふさわしい候補者を、本気で選ぶ意識に火がついたということ。
全国ワーストから卒業だ。
遠藤知事逮捕から何を学ぶ 過ちを改めざる是を過ちという
本紙川上は30年余り前、徳島の東四国新聞・香川支局を担当したり、国会タイムズ・四国総局長を務めたことがある。それだけに徳島県への思い入れは報道者として人一倍大きい。
さて、その本紙川上が発行した、四国タイムズの平成14年4月号と8月号を改めて確認してみよう。
《昨年の12月、159社に及ぶ前代未聞の大型談合事件を皮切りに、知事部局はじめ県教委、県警なども含めた裏金問題は処分者が2千人をこすほどに超大型化し、さらに食肉業者による偽装表示問題が飛び出すなどが続いて、香川県の真鍋知事は、知事としての評価を大きく下げてきた。
また、お隣り徳島県の円藤知事は、問題の業際都市開発研究所の尾崎光郎取締役から、800万円のわいろを受け取ったとして収賄容疑で逮捕、起訴された。受取ったカネは選挙費用に充てられたとか。これから見ても知事選挙には多額のカネがかかることが分る。
真鍋、円藤の両知事とも小・中・高校時代は香川県。最高学府の東大法学部に学んで、真鍋知事は農林省、円藤知事は旧運輸省に入って官僚の道を歩んだあと、二人とも知事選挙に出馬し、当選したので相似点が多い。とくに、二人とも官僚の悪いほうの面を根強く引っ張っているのは間違いあるまい。…。》
続けて平成14年8月号。
《円藤寿穂・前徳島県知事は、徳島県が発注した公共事業をめぐり800万円を収賄した罪に問われ、7月19日、初公判が東京地裁であった。円藤前知事は、罪状認否において「その通りです」と答えて起訴事実を全面的に認めた。「収賄したことは一切ありません」と涙を流しながら否定してから5ヵ月もたっていない。贈賄側の「市場西村建設」の元専務も、起訴事実を認めたので贈賄罪は確定したようなものだ。
四国四県のうち、自、公、民推薦は、真鍋香川県知事と円藤徳島県知事の2人であったが、まず、円藤知事が落ちた。》
どうであろう。本紙記事が公証役場で確定日付を打った。
歴史から何を学ぶかは、今だ。
後藤田正晴・選挙初陣の捜査
吉村博人警察庁長官の原点は徳島
令和5年度を迎えるに当たり、捜査機関との周波数を本紙川上が強く感じるのは、オリーブ・オペレーション(小泉純一郎政権平成15年設置)からのメッセージ、本紙への原稿からだ。
まず、四国タイムズ・平成19年10月号。
《いよいよ、捜査は詰めに入った! オペレーションはもはや次世代の段階に入ってきたのだ。
警察庁も大号令!
『民主主義を護持せよ』、本紙が身体を張って追求してきた〝正義〟を定着させるために!
《ひと:吉村博人さん=第21代警察庁長官に16日付で就任した。
若い世代に伝えたい、「対人能力」を磨こうー吉村博人(よしむら・ひろと)さん25歳で赴任した徳島県警捜査2課長時代に仕切った選挙違反事件の捜査は今も語り草だ。警察庁長官から転じ、後に内閣官房長官などを務めた後藤田正晴氏(故人)が初当選した76年衆院選。後藤田陣営の約20人を逮捕した。採用辞令を受けた「その人」を向こうにしての捜査だが、「県警として毅然(きぜん)としたところを見せただけ」と控えめだ。(中略)
刑事部長になっても凶悪事件の現場に立ち会うなど刑事警察へのこだわりは強い。
一方で、00年には警察庁総括審議官として警察制度の改革を進める「警察刷新会議」の発足に奔走するなどバランス感覚を養う経験も積んでいる。
(中略)ここに記されている、25歳で就任した徳島県警捜査2課長時代の選挙違反事件の逸話が最重要なのである。》
なんとも懐かしい。本紙川上は、国政選挙に初陣出馬した後藤田正晴氏への田中角栄総理の応援演説に泊まり込みで駆け付けていたのである。
後藤田正晴先生と本紙川上の出会い
田中角栄総理が応援演説に徳島に来た時
本紙川上が日大を卒業して父親が理事長をしていた瀬戸内海砂利協同組合に就職したのは昭和48年4月だった。
徳島との縁は、その時から始まった。
というのは、海砂の採集は特殊な構造船で、県からの許可を取得しなければならない。香川県の許可は組合に許可を認めるので船舶は海砂を採集するためには組合に所属しなければならなかったのだ。
その瀬戸内海協同組合には徳島県の船主だった新見善明(新明海運)社長や、鳴門の平野社長、それに兵庫県・家島の柴田石松社長ら錚々たる船主がそろっていた。
そういった事情から、後藤田正晴氏が国政選挙に出馬するため田中角栄総理が徳島で応援演説する機会があった。私の父親が警察関係者とは親密であったので当時、新見社長や私と共に後藤田正晴氏の応援するよう徳島県警の谷口本部長を訪ねた。後に知ったのであるが当時の徳島県警本部捜査二課長は、吉村博人氏だったのだ。警察庁長官で採用辞令を出した後藤田正晴氏の初陣選挙で約20人の選挙違反者を逮捕したとは恐れ入る。
いま本紙川上が求める捜査権力の鑑ではないか。
当時、後藤田正晴先生がこう言った。
「君ね、身近なことで警察に物言うことがあっても、へたに検察に物言えば余計にくるよ。」
この文句が耳から離れない。
要するに、検察は「畏敬の念」を政治家から持たれなければならない。安倍晋三元総理に向かう捜査を断念させるために、黒川弘務氏の定年延長までして検事総長にとは、以ての外だ。
不倫スキャンダルの温存が事件を助長
『阿波踊り』で世界の平和民間外交・経済活性化を
なぜ徳島は、他県にはない事件が頻発するのか。思いつくのは、異業分野で大物人物が輩出されている土地柄なのかと想像する。三木武夫総理大臣、後藤田正晴警察庁長官、三代目山口組田岡一雄組長を生んだ土壌から、独特な県民性が生じたのかと。
コロナ禍を体験、ロシアがウクライナを侵攻した時代に遭遇した今、具体的な事件から何かを学ばなければ次世代に顔向けできない。
徳島県人の幸せを願って、具体例を記すので、お互いに噛みしめてみようではないか。
【奥田副町長の逮捕について】
《本日、奥田副町長が「官製談合防止法違反」及び「公契約関係競売入札妨害」の疑いで逮捕されました。この容疑が事実であれば、到底許されるべきものではありません。
昨年12月に発覚した不祥事に続き、町政への信頼を著しく失墜させることとなり、町民の皆さまをはじめ、関係する皆さまにご心配とご迷惑をおかけし、改めて深くお詫び申し上げます。
本町では現在、コンプライアンス対策検討会議を立ち上げ、不祥事の根絶に向けて取り組んでいるところ、職員の模範となるべき副町長が事件に関与していたことは、甚だ遺憾であります。
今後、警察の捜査に全面的に協力するとともに、引き続き、職員一丸となって信頼回復に努めてまいります。
令和5年2月13日
藍住町長 髙橋 英夫》
【徳島新聞と後藤田正純衆院議員の悪のタッグ】(本紙の2021年5月号)
《徳島名物・阿波踊りでチケットや広告を独占して、稼ぎまくってきた、徳島新聞。その背後でうごめいていた、徳島市の遠藤彰良前市長と後藤田正純衆院議員、悪のトライアングル。そのとんでもない内幕は、これまで何度も本紙・川上が訴えてきた。》
【「西松建設」の献金疑惑】
(本紙の平成21年4月号)
《…東北で展開していた西松建設の裏金ばら撒きの構図は、何を隠そう、ここ四国がルーツなのだ。それも、香川県高松市が。
今回逮捕された西松建設の国沢幹雄前社長を挟んで、金山良治元社長も、そして、現在の石橋直社長も四国支店長の地位にあったのだ。
すなわち、今回の事件を深く読み解くためには、西松建設の営業戦略の本流である、金山・元支店長、石橋・前支店長の営業路線を解明しなければならないのである。
ここで、本紙の四国タイムズでなければ知りえない、西松建設の闇の営業戦略にも触れてみよう。
それは一口に言えば、指定広域暴力団・山口組の闇勢力を営業戦略に取り込む、ということ。山口組若頭補佐の寺岡修・侠友会会長が、西松建設の梅枝世司氏の身内ということになれば、それは頷ける。
東北でも四国でも、他に裏社会に絡まる地域があれば、梅枝氏が西松建設の各支店次長の名刺を使えば済む話だ。
要するに、西松建設は、自民党も民主党もヤクザも利用していたということだ。…》
【後藤田正純氏、繰り返すSNSナンパ】
《自民党が候補者を一本化できず、保守分裂の様相を呈する4月の徳島県知事選。「令和の阿波戦争」と呼ばれる激戦を現時点でリードしているのが「政界のプリンス」こと後藤田正純氏(53才)だ。
「カミソリといわれた後藤田正晴元副総理を大叔父に持つサラブレッドで当選8回のベテラン議員。前回(2021年)の衆院選では無敗を誇った徳島1区で敗れたものの、比例で復活してクビの皮一枚つながりました。もっとも、次の選挙で勝てる見通しが立たず、このまま議員を続けても大臣になれる保証はない。一念発起した彼は今年1月に議員辞職し、退路を断って知事選に打って出ました」(政治部記者)
県民の事前調査では、僅差でトップにつけているが、彼は幾度となくスキャンダルを起こしてきた。東京・銀座のホステスとの不倫を報じられたのは2011年6月。東日本大震災が起きて間もない時期に、あられもないキス写真が写真週刊誌に掲載され、自民党の役職を軒並み辞任する騒動に発展した。(中略)
再びスキャンダルが持ち上がったのは2018年11月。SNSのやりとりを通じて親しくなった実業家の女性から“結婚詐欺”で訴えられるという前代未聞のトラブルを『週刊文春』に報じられたのだ。
「フェイスブックのメッセンジャーを通じて面識のない女性を食事に誘い、ホテルで密会していたという耳を疑うような内容でした。『総理大臣になるから、ずっとそばにいてほしい』という言葉を真に受けた女性は、後に弄ばれたことを知って提訴。後藤田氏は事実関係を否定したものの、文春には“まさくん”“おハニー”と互いを呼び合う生々しいやりとりも掲載されました」(前出・政治部記者)
フェイスブックを利用した“ナンパ”は彼の十八番なのか。本誌『女性セブン』が取材を進めると、同様の手口で誘い出された女性がほかにもいることがわかった。徳島で後藤田氏と関係を持った20代の女性Aさんもそのひとり。Aさんが語る。
「まさか返事が来るとは思わずダイレクトメッセージを送ったところ、あっさり連絡が来て食事に誘われました。初対面にもかかわらず、下の名前を呼び捨てされたことにはドン引きしましたが、当時は雰囲気があって格好いいと思ってしまったんです。市内のバーでカラオケをデュエットして、ワインのボトルを空けるうちに泥酔して……。気づいたときはタクシーに乗せられて、そのまま徳島駅上のホテルに連れていかれました」
帰り際、後藤田氏は「Aは本当にいい子だねえ」と言い、タクシー代として5000円を手渡したという。》
こりゃダメだわ。なんぼ女好きといっても、ここまでくれば一種の病気としかいいようがない。人も羨む美人の奥様と子供がいながらでは、なおさら首長は務まるまい。
徳島県民の切なる願い!
二度と阿波戦争を起こしてはならない
『郷土徳島を愛するが故にあえて苦言を呈す』
郷土愛に燃える人物から投稿があった。徳島県人の、真の戦いを知った男からだ。
《今回の徳島県知事選挙は4人の候補者が乱立する大変な選挙戦となっている。
過去に自由民主党県連は、後藤田正純元衆議院議員が会長で嘉見県議会議員が幹事長となり共に支配権を持ってきた歴史がある。
しかし、後藤田氏と嘉見県議が袂を分かれたことにより、飯泉知事が嘉見県議と手を結び、後藤田氏と争うという構図がここ数年続いており、この構図通りに今回の知事選が実行されるようである。
過去に遡って考えてみると、後藤田氏と嘉見県議との確執は永年来、二人三脚で色んなことに取り組んで自由民主党県連を率いてきたが、一緒に取り組んでいく中で、少しずつ2人の中で意見の違い、それぞれが身勝手で自己中心的になり不平不満が積み重なったと考えられる。
また、この様な選挙戦になったもう1つの原因は、現職の多選問題である。
飯泉知事6選の悪害は、現職職員の人を大切にせず、人間としての扱い、また実際に自分の後継者として、勝野副知事を農林水産省から呼び寄せておきながら、前言を翻し、自身が出馬する次第である。
さらに県民から訴訟を起こされる等、多くの問題を抱えている。
また、今まで、飯泉知事の選挙は無所属で出馬してきたが今回、三木氏、後藤田氏も自民党議員でありながら推薦を得ていないが、飯泉知事は自民党県連から推薦を受けている。しかし、現職の自民党本部の幹部である林幹雄衆議院議員によると、
「国の自民党本部には推薦依頼は上がっておらず、あくまで自民党徳島県連の判断で行っているのでしょう。」
との事である。
この度、二階衆議院議員が会長を務める、志帥会では、全会一致で三木氏への推薦を決定している。
また、三木氏の特定枠の問題についても、批判を受けるようなことは一切なく、あくまで地方からの意見を聞くために制度を作ったのであって、地元の為に三木氏が活躍するのは政治家として恥ずかしい行為でなく、むしろ立派な行動力があると評価している。
嘉見県議においては後藤田氏が長年務めてきた自民県連会長を退任する際、女房役を務めてきた幹事長(6期)を退任すべきと考えるところ、嘉見県議は退任せずに遺恨を残していることが今日に繋がっているのだろうか?
今回の知事選に於いて、当初は嘉見県議自身もまた自民党県連も、飯泉知事の6選は無理があり、県民に支持や理解が得られないとして応援せず、勝野副知事でも選挙を戦えないとの理由で、別の官僚や地元の経営者などに知事候補として打診していたがすべて断られ、直近になって後藤田氏を倒せる候補として、飯泉知事を応援する始末で、一貫性がまったく見えない。
この様な、個人的な因縁(嘉見・飯泉対後藤田)で、選挙戦を争う事は、県民をあざ笑い、愚弄する事に他ならない。よもや、阿波戦争の再来か、身勝手な政治家の醜い争い、そして県民無視の態度は改めなければ、後藤田氏、あるいは飯泉氏の二人のどちらが知事になっても争いごとはこれからの県政でも続くと考えられる。
そのしわ寄せは県民に回ってくる事は間違いないと思われる。徳島の大勢の県民は、二度と阿波戦争を起こしてほしくないと願っている。》