2018年11月

目次
国滅ぶとも正義は行わるべし 片山大臣の告発は原発ゼロの起爆剤
事件屋に食い潰された郷鉄工(4)
紆余曲折をたどり投書から真相解明に!!
香川県警の捜査放棄と冤罪捜査(その187)
畏怖を感じる検察の「在るべき姿」
最高検察庁から本紙に書留 片山大臣の告発状は東京地検に回送
豊島の不法投棄産廃処理は隠れ蓑
「原発の核燃料最終処分場」は直島のエコタウン事業か
法を盾に企業が企てた悪質犯罪
捜査は「東邦ガス」の背景に迫るのか
阿波踊り2900万円の大赤字
遠藤市長の失政でリコール気運、名古屋の河村市長が援軍か?
銀行の頭取人事に不満の発露か
百十四銀行のセクハラ接待は愛媛にも
狙いは六代目山口組?
逮捕の地面師グループとウラを結ぶキーマン

国滅ぶとも正義は行わるべし 片山大臣の告発は原発ゼロの起爆剤

第四次安倍一強モンスター内閣が発足したはいいが、途端にデンジャラスな船出となっている。
麻生財務大臣の続投、よりによってあの疑惑まみれの甘利明氏の四役(選挙対策委員長)起用、そして、国民をがっかりさせるだけとなった組閣。まあ、それだけならば、国民の誰もが織り込み済みだったろう。
しかし、この時代に一人だけしか起用されなかった女性閣僚に、それだけでも失笑ものではあるけれど、その当の女性閣僚にとんでもない疑惑が浮かび上がり、そして、こともあろうに刑事告発されるという事態になった。この告発は大変な反響を生んだことは、誰もが知るところである。
告発者は、もう言わずもがな、といったところであろうが、本紙社主、川上である。

 
片山大臣に“口利き”めぐり告発状

 

口利き疑惑を週刊誌で報じられた、片山さつき地方創生担当相について、都内の男性が、告発状を東京地検に送付した。

 

片山地方創生担当相は、2015年、会社経営者から国税庁への口利きを依頼され、100万円を受け取ったなどと、週刊誌で報道されている。

 

この報道を受けて、都内の男性は、「記事の内容が事実であれば、あっせん利得処罰法違反の疑いがある」として、東京地検に告発状を送付した。

一方、片山地方創生担当相の代理人弁護士は、「別の件で経営者と会ったことはあるが、金は受け取っていない。記事は事実無根」と話していて、週刊誌側を提訴している。
(2018年10月24日フジテレビニュース、共同通信)

 

このニュース報道が皮切りだった。以降、文字通り怒濤の如く、この告発は全国を矢の如く貫いた。
それは海外にまで響き渡った。めざとい海外メディアもいち早く告発を報じている。

 

片山さつき氏への告発状郵送

 

会社経営者から100万円を受け取り、この会社の確定申告に絡み国税庁に口利きをしたとして、高松市の男性が、片山さつき地方創生担当相に対するあっせん利得処罰法違反容疑での告発状を東京地検特捜部に郵送したことが24日、分かった。

 

告発状によると、経営者は税制優遇が受けられる「青色申告」が取り消されそうになったため、2015年に片山氏の私設秘書をしていた男性に働き掛けを依頼し、100万円を指定の口座に振り込んだ。その後、片山氏と面会し「じゃあ、やっておきますよ」などと伝えられたとしている。

 

片山氏は、「口利きも、100万円を受け取ったこともない」などと反論した。(2018年10月24日ロイター電)

 

これまでの事例からみても、このような外電まで、一刻を争うように告発事項を争うように報じたことは、異例である。ふたつの記事をよく見て欲しい。ここに書かれているのは、『告発状を郵送』、の段階である。つまり、まだ、検察庁には届いていない段階なのである。にもかかわらず、この反響なのである。
これは総合すると、安倍モンスター内閣への、国民からのアンチテーゼが起こしたものと捉えていい。
『もう我慢できない!』に始まって、『(告発を)よくやってくれた!疑惑をもっと明らかにしてくれ!』、『もううやむやは許されない。徹底した疑惑解明を!』。
これは国民が求めている真相なのである。森友、加計に始まって、疑惑は一向にその真実が明るみに出ない。こんなモヤモヤした思いはもうやめてくれ!、という国民の思いが今回の告発への期待となって、加熱を通り越したような報道となったのだ。
もう誰もが、安倍モンスター内閣に、NO!を突きつけている。
今回の告発状を、ここに付記しておく。川上はまさに挺身の思いで、この告発状を東京地検特捜部、そして、検事総長宛に送付したのだ。

 

【告発状】

東京地方検察庁特捜部御中
平成30年10月24日

告発人千代田区永田町2・9・6十全ビル204
日本タイムズ川上道大

被告発人 東京都千代田区永田町2丁目1・1420号室
片山さつき(衆議院議員)

 

【第1告発の趣旨】
被告発人は、公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律に明らかに抵触していることが思料されることから、刑法上の処罰を求める。

 

【告発の事実】
報道を総合すると、参議院議員片山さつきは、2015年6月、製造業を営むX氏の会社が税務署に青色申告を取り消されそうになり、旧大蔵省出身の片山さつき参院議員に"口利き"を依頼。片山事務所の南村博二秘書(当時)が面談に応じ、翌月、X氏は片山氏、南村両人が差出人の着手金依頼文書を受けた、という。
〈着手金100万円を、至急下記にお願い申し上げます。ご確認後、国税に手配させて頂きます〉
文面にはこう書いてあり、X氏は南村氏が代表を務める税理士法人に100万円の着手金を振り込んだ。同9月、X氏と面談した片山氏は「じゃあやっておきますよ。任せてもらえば大した問題じゃないから」「うまくいったら、100万円なんて決して高いものじゃないわよね」と発言したといい、X氏が11月に税務署職員と面談した際には、同席した南村氏に職員が「片山先生に渡してほしい」と言って書類を手渡した、という。
これが事実とすれば、重大な斡旋利得を構成することは明白である。片山氏が国税局に影響力を持つ旧大蔵省出身であることを付け加えておく。
熟慮の上、厳重なる捜査を望むものである。

 

【第2罪名及び罰条】
公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律違反
以上

 

最後の罪状には大いに意味がある。斡旋収賄罪ではなく、告発者川上があえてこの罪状を提起したのには、『今回ばかりは、絶対に逃がさない!』という思いが込められているのだ。それは、この新しい刑法が、どうして斡旋収賄罪を規定する法規から独立して出来たか、というところに依拠している。

その経緯を詳しく説明しておこう。
この法規は、大きな経済事件、疑獄事件がきっかけに、主に検察の良識派からの強い要望によって斡旋収賄罪より分離独立法として成立するに至る。
石橋産業事件。
この事件のことを記憶している人も少数派になったのかもしれない。もう22年も前の事件である。しかし、この事件は巷間を震撼させた。時の大臣が東京地検特捜部に逮捕され、次官級のエリート官僚も、汚職の当事者として世間の冷眼に晒されることになったのだ。

石橋産業事件(いしばしさんぎょうじけん)と石油卸会社「石橋産業」をめぐる事件。
概要
石油卸会社「石橋産業」を巡って、手形詐欺事件と汚職事件が発覚した。

容疑
手形詐欺事件
許永中は建設会社新井組の株を担保に、京都のノンバンクから受けていた融資の支払いなどを逃れ、新井組株を入手して許の資金繰りにあてるなどの目的で、東京の石油商社の石橋産業の社長を欺いて約束手形を交付させようと計画した。

1996年の4月と6月に額面計179億円余の約束手形を交付。その際、手形の決済資金は自分が用意するなどと偽った。この手形をノンバンクに差し入れた。

この事件で許に対し懲役6年、元検察官で弁護士の田中森一に対し懲役3年の判決が確定し、刑務所に収監された。

若築建設事件
旧建設省発注の工事などをめぐり石橋産業の子会社(当時)である若築建設から政界に賄賂が流れた事件。

中尾栄一が第1次橋本内閣で建設大臣在任中、6000万円の賄賂を受け取った受託収賄罪容疑で2000年、東京地検特捜部に逮捕、起訴された。2004年9月、中尾に対して懲役1年10ヶ月追徴金6000万円の実刑判決が確定した。
なおこの事件ではフィクサーと呼ばれた福本邦雄も逮捕されている(後に不起訴)。

この事件を教訓に、公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律(通称「あっせん利得処罰法」)が制定された。(以上Wikipedia)

 

上記の解説にあるように、この事件で真っ先に逮捕されたのは、建設大臣(当時)の中尾栄一だったが、実は関係する有力政治家では中尾よりももっと取り沙汰された人物がいた。
それは、亀井静香氏である。この人に説明の要はなかろう。元自民党政調会長などなど。石橋産業事件においては中尾氏などより、亀井氏の方が、密着度が高い、といわれていた。しかし、結果は、亀井氏にはなんのお咎めもなかった。それは何故か。亀井氏が政調会長だったからである。どういうことか。
つまりは、職務権限がない、とされたのだ。事件当事者の話を総合すると、亀井氏が受け取った金員は中尾氏の比ではなかった、というのに。
これはどう考えてもおかしな話である。しかし、斡旋収賄罪は、職務権限のあるものしか対象としない、という極めて高くて厚い壁があるのだ。
「なんとかならないのか!」
当時の良識ある検察官は切歯扼腕してこの事態を見送った。調書を壁に投げつけた者もいるという。その気持ち、よくわかる。たかが職務権限、されど、職務権限、ということだ。
ここに、ある書き物がある。よく書けているため、さわりを引用させてもらう。

 

〈亀井氏の力の源泉は何か?それは、第一に公安情報に精通していたことである。他の政治家の数々のスキャンダルを握っていた。今は、どうなのか分からないが・・・
次が「カネ」である。亀井氏は、ずいぶんと危ない橋を渡っている。もっとも有名なのが5年前に発覚した「石橋産業事件」である。

 

「石橋産業事件」とは、平成8年に、闇の怪人・許永中が中堅燃料商社・石橋産業から180億円を騙し取ったというものである。この事件に絡んで逮捕された政治家は中尾栄一元建設相だけだった。しかし当時、永田町では以下のような会話が挨拶代わりに交わされていた。
「逮捕者は、もういないようだな。どうやらヤツは逃げ切ったらしいな」「中尾栄一でおしまいか。まあ、いまの特捜じゃあ、これが精一杯だろう」
ここで、“逃げ切った”とされるのが、自民党の実力者・亀井静香政調会長(当時)なのである。なぜ、ここで亀井氏の名前が取りざたされたのか?それは亀井氏が、許永中を自らの「盟友」と公言してはばからなかったからである。当然、中尾栄一元建設相以外に、亀井氏にも裏資金が提供されたのではないか?
それも、もっと多額の金額が?という“疑惑”が噴出したのである。〉(坂真依存症の独り言より引用抜粋)

 

この通り、なのである。
ならば、職務権限云々関係なしでも、公職にある者(権力者)ならば、収賄の対象者として挙げられるような法規を施行してもらわなければならない。こういう強い意志のもとについに施行の運びとなったのが、あっせん利得罪なのだ。
この経緯は、今回の告発者、川上が目指すところと見事に一致している。そして川上は、この法規に則った国会議員では第一号の告発をしたのである。
検察の良識派が後押しして出来た巨悪討伐のための法規、そして、その告発と告発者の思いが結実、一致を見たのだ。
川上は、これまで報じてきたように、安倍モンスター内閣のモヤモヤ、すなわち、森友、加計の両問題、スパコン問題、について、ズバリ、刑事告発をしてきた。それは、何度も何度も、くじけることなく告発してきたのである。
その集大成が、今回の告発と理解してもらっていい。だからこそ、渾身の告発、もう、うやむやは許さないぞ、という強い意志に基づくものである、ということなのだ。そして満を持してこの法規を最前線に立てて告発したのだ。

 

この告発について、地検関係者は、「ここまで気運が盛り上がった事案。曖昧やうやむやは許されない。我々は、襟を正して事に臨む必要がある」、とその決意を語る。それはそうに違いない。ここまで国民の期待が昂揚しているのだ。
もう、職務放棄は許されない。

 

ライオンかく語りき。
「この告発が起爆剤になるかならないかは、大袈裟でなく我が国の命運を決めることになる。起爆剤になったら、まだ、我が国は未来がある。しかし、途中で導火線が消化されたら。我が国は暗黒に落ち込む」。
蓋し、名言である。

 

ライオンがかねがね主張している、反原発においても、本紙は新たに、北緯33°の陰謀を明るみに出した。ライオンのみならず、次期総理候補ナンバーワンがますます板についてきた、小泉進次郎氏も躊躇なく標榜し出し、本紙との歩調はいやが上にも合いだしてきた。

 

〈小泉純一郎元首相の「脱原発」発言が波紋を広げる中、息子の小泉進次郎内閣府・復興政務官は10月7日、原発問題に関して「国民の間で釈然としない気持ち、なし崩しに(原発依存に)行っていいのかという声が脈々とある気がする」と話し、純一郎元首相に理解を示した。名古屋市の講演で、小泉元首相の「脱原発」発言について質問され、答えた。朝日新聞デジタルなどが報じた。進次郎氏はまた「自民は原発推進政党ではない。自民党が変わるきっかけなんです。変わらなかったらダメですよ」とも述べた。
進次郎氏は講演の質疑で参加者から「先日、父の純一郎元首相が名古屋で講演しました。ドイツなどを視察して脱原発を認識したと言っていた。『脱原発』についてどう考えますか」と自身の見解を問われた。それに対し、「今、私は安倍政権の一員」とした上で、「日本の将来を考えたときに、日本ってやっぱり変わるときが来たかなと、誰もが思ったと思う」と答えたという。
また、進次郎氏は「自民は原発推進政党ではない」と強調。再生可能エネルギー導入促進を掲げた自民党の参院選公約を紹介し、「自民党にとって議論するチャンスであり、党が変わるきっかけになる」と公約実現へ党内議論を呼びかけたという。
進次郎氏が純一郎元首相と同様の発言をしていたことを紹介したが、10月4日、復興政務官に就いて初めて被災地入りした際には、純一郎元首相の「脱原発」発言について「父は父だ。私は政府の一員だ」と強調。原発を推進している政府の方針に従う考えを示していた。進次郎氏の原発に対する考え方について、朝日新聞デジタルでも「原発へのスタンスでも父とは一線を画す」と報じている。
進次郎氏の父・純一郎元首相は、約1週間前の10月1日、同じ名古屋市で開かれた講演で「核のゴミの処分場のあてもないのに原発を進める方がよほど無責任」などと発言。みんなの党の渡辺喜美代表との会談でも、安倍晋三首相に脱原発のリーダーシップを取るべきだと語るなど、「脱原発」発言を繰り返している。この発言に対し、「冷静に日本を考える人であれば、たいてい行き着く」と小沢一郎氏が評価するなど、各方面で波紋が広がっている。〉(※ハフィントンポスト記事より引用抜粋)

こうした語録を見るにつけ、今、本紙との足並みがそろってきたことを実感せざるを得ない。
森友や加計問題に始まって、本紙は、関係者をすべて告発している。そして、今回の片山氏に対しての告発。現政権へのNO!

事件屋に食い潰された郷鉄工(4)

紆余曲折をたどり投書から真相解明に!!

郷鉄工の上場廃止・破綻の連載は平成29年9月5日号から始め、紆余曲折を経て真相解明に迫っている。
当初の本紙記事は郷鉄工の石川歩・常務取締役からの情報でスタートした。そう、本紙川上は石川歩氏を信じ切っていたのだ。
ところがである。悪名高い松尾隆氏と朝倉応水氏が郷鉄工を食い物にして、焼け太りだとの情報を石川氏から提供されて紙面化していた本紙川上は、被告アクセスジャーナルの訴訟敗訴を切っ掛けに、本紙の紙面内容の誤りに気付いたのである。
現在も、管財人の見立にも誤りがあるので、真相解明に力を注いでみる。
本紙の前(10月)号を配送した後、こんな投書があった。
《今回お送りした資料は、郷鉄工所の太陽光設備発注に関るもので、
〈㈱郷鉄工所、リッケン㈱、千代田管財㈱、㈱TCホールディングス、㈱ノモスコーポレーション〉らの関係会社5社が、恣意的に役割分担を決めて密接に登場します。
リッケン㈱は、郷鉄工所・石川歩取締役の中学の同級生である山形光常務取締役が在籍する会社だと他紙を見て知っていましたが、他の3社は初めて目にしたためインターネット検索したところ不動産関連業者でした。
商取引の流れを見ると、郷鉄工所が千代田管財に設備発注、千代田管財はその設備をリッケンに発注しています。
なぜ、石川取締役は新規取引の不動産関連業社を商取引に入れたのでしょうか?リッケンへの直接発注は出来なかったのでしょうか?
お送りした資料には、通常の商取引とは思えないやり取りが書かれた「メール」、「スキーム図」、樋田取締役と石川取締役が捺印した「注文書」等が存在しています。
スキーム図には、ノモス関係会社に対して、郷鉄工所から「手形期日(6/30・7/29)資金返済」「手数料6%」と書かれています。
当資料が郷鉄工所の違法な資金調達や「粉飾決算」の証拠となる可能性が少しでもあるのなら、我々素人が持つべきものでなく捜査機関に提供すべきとの意見も出ましたが、当時から郷鉄工所の連載記事を書かれている貴紙(日本タイムズ)なら深く事情を理解されていると思い、資料をお送りした次第です。
貴紙におかれましては、この資料をご確認頂き、解決に向けて真相解明されますことを期待致します。
なお、捜査機関等への当資料提供に関しての取扱いは貴紙に一任致します》
これは郷鉄工所の石川歩取締役が、リッケン等を悪用した粉飾決算の証拠である可能性が高いので、捜査当局への協力を果たしながら真相解明に努力することにする。
なお、管財人(小森正悟・代表弁護士)の郷鉄工破綻原因の矛先を逃れる為に、ウエブサイト紙の「アクセスジャーナル」「敬天新聞」に情報提供していた人物を特定するために、本紙はM社(名古屋市)に籍を置く堀田忍・宮地裕治両氏にも取材を申し込む予定である。

香川県警の捜査放棄と冤罪捜査(その187)

畏怖を感じる検察の「在るべき姿」

この「香川県警の捜査放棄と冤罪捜査」シリーズは今回で187回を数える。一度も休まず15年余りだ。
15年余りの実体験を基に書き続けていると、フト気が付いた。
「香川県警」を「安倍一強モンスターの捜査放棄と冤罪捜査」に表題を替えてみてはどうかと。
さて本題に入ろう。世界の情勢からして、日本の背骨である捜査権力の悪用が通用する時代は終わった。検察の捜査権力は日本の背骨として、政治家からも畏怖の念を感じさせる「在るべき姿」に立ち返らなければならない。
本紙の目的はそこにあり、暴力団若林組と結託していた腐敗警官を炙り出して、健全な警察官が業務に専念できる環境を整えるために、この連載を続けているのだ。
先月末、裏社会の情報に詳しい某さんから電話があった。「六代目(山口組)の事務局長している篠原(若林組組長)が、事務局長を外されたよ。篠原(重則)も川原も姿が見えない言うから、あんたも身体に気をつけて」
なるほど、この時期、この情報なら、捜査はかなり六代目に迫っているのではないかと想像できる。鉄パイプ襲撃犯の山中は拳銃自殺(他殺)、若い川原も殺されていなければいいのだが。

最高検察庁から本紙に書留 片山大臣の告発状は東京地検に回送

先(10)月24日の午前中、本紙川上は片山さつき大臣を最高検察庁検事総長と東京地検特捜部に「斡旋利得罪」の告発状を郵送した。
一週間たった31日付で最高検察庁から「告発状は東京地方検察庁に回送しました」との書留が本紙事務所に届いた。
さぁー、いよいよ捜査権力である検察も、安倍モンスターの呪縛から解き放されて、検察の「在るべき姿」を取り戻すチャンスが来た。日本を変える起爆剤は、本紙川上の告発を検察が厳正・公平・丁寧に捜査を進めることだ。
さて、その捜査権力の検察に期待して、次の「未必の故意」にも力を注いでもらいたい。
まず、先(10)月31日付朝日新聞で東電の強制起訴裁判を押さえよう。

津波、報告と了承否定
東電元会長「関心持たず」
《東京電力福島第一原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3人の第33回公判が30日、東京地裁であり、経営トップの社長や会長を務めた勝俣恒久被告(78)が被告人質問に答えた。勝俣氏は津波対策について「下が報告してこなかったので特に関心を持たなかった」と供述し、自らが参加した「御前会議」などの「報告・了承」を否定した。
(中略)傍聴席がざわつき始めたのは午後に入り、質問者が検察官役を務める指定弁護士に代わってからだ。
公判での大きな争点は、
国が2002年にまとめた地震予測「長期評価」と、東電子会社がこれに基づいて08年に算出した「最大15・7㍍」の津波予測の評価だ。これまでの法廷では、「長期評価に基づく対策が了承された」という東電の社員らの証言と、「信頼性がなかった」という被告らの主張がぶつかってきた。
だが、勝俣氏は長期評価の存在を知ったのは「3・11(東日本大震災)からだいぶたった後」と説明。傍聴席からは「えっ」と驚きの声が上がった。
「津波対策は原子力・立地本部がしっかりやってくれていると思っていた」と繰り返した勝俣氏。指定弁護士の石田省二郎弁護士が「最終責任者にあるのでは」と追及すると、「そういう風に言えるのか……万能ではありませんので」と口ごもった。
最も感情をあらわにしたのが、原発事故で死亡した被害者を代理する海渡雄一弁護士とのやりとりだ。
「最大15・7㍍」の津波予測が公表されず、対策に生かされなかった経緯について海渡弁護士が「(試算を)隠し持っていた」と追及すると、勝俣氏は「隠し持ってたわけじゃなくて、試算値ですよ。試算値で騒ぐのはおかしい。16・7㍍に、どの程度の信頼性があるのかに尽きる」と色をなして反論した》
この記事を読んで、あきれるというか、腹立たしいというか、悲しいというか、東電の社長を経験した勝俣氏が3・11の東日本大震災後にも裁判所で被害者の遺族も傍聴する法廷で証言するとは、「想像を絶する」光景だ。
勝俣氏が津波対策について「下が報告してこなかったので特に関心を持たなかった」と供述したのなら、地震と津波の影響により、東京電力の福島第一原子力発電所で発生した炉心溶融(メルトダウン)の問題はどうなるのだ。
一連の放射性物質の放出を伴った原子力事故にトモダチ作戦で放射能を浴びて被爆した若き米兵はどうなるのだ。
この裁判での本質的な問題は、本紙川上が2年余り前に東電の清水正孝(当時の社長)を最高検察庁検事総長と東京地検特捜部に「未必の故意」殺人罪で告発した問題とは切り離せないではないか。
日本の歪んだ背骨を真っ直ぐに正すためには、勝俣・清水・片山の捜査は必要不可欠だ。

豊島の不法投棄産廃処理は隠れ蓑

「原発の核燃料最終処分場」は直島のエコタウン事業か

まず、10月30日付四国新聞。
「豊島の新たな産廃綾川の民間施設で焼却県方針、処理後は直島に」
《土庄町豊島で新たな廃棄物が見つかった問題で、県が調整を進めてきた汚泥などの処理の受け入れ先が固まったことが、29日分かった。産廃の大半を占める600㌧余りの汚泥は、廃棄物処理業の富士クリーン(綾川町)が焼却処理する方針。処理で出た燃えがらは直島町に運んだ上で、三菱マテリアル直島精錬所で処理する予定。処理後の副産物(スラグ)はセメント原料として有効利用するという。準備が整い次第、処理をスタートさせる。》
なんとまー、香川県行政は豊島の不法投棄の原因である「ミミズの養殖」から世界的な不法投棄を導き、未だに国民の税金を投入し続けている。
この問題、本紙が繰り返し四国タイムズ当時から掲載しているではないか。
ここで注目してもらいたいキーワードは、「豊島」「富士クリーン」「直島町」「三菱マテリアル直島精錬所」「処理後の副産物(スラグ)はセメントの原料」だ。
豊島の不法投棄産廃は豊島の島内で処理すると、当時の中坊公平弁護士と島民で合意していた。ところが真鍋武紀香川県知事が当選したところ、不法投棄された産廃処理は直島に運び三菱マテリアル直島精錬所で処理すると決まった。
本紙川上が、ハッキリと言う。香川県の真鍋前知事も、浜田現知事も、富士クリーンも、三菱マテリアル直島精錬所も、原発のゴミ最終処分場実現の目的で結束していると。

法を盾に企業が企てた悪質犯罪

捜査は「東邦ガス」の背景に迫るのか

【未必の罪と、故意の犯罪】
10年ほど前に一酸化炭素に関わる不完全燃焼センサーなどが無い古いガス給湯器による事故が発生していた直後の頃に、名古屋市中区榮にあるチサンマンション榮管理組合が主導して、「古い給湯器を交換したら全額工事費まで出るので交換しましょう」と勧誘して160戸のうち102戸の工事をした。
この時の給湯器代金8万円と室内に露出し煙突を窓から排気する工事費17万円とを合わせて1戸当たり25万円で総額約2500万円を東邦ガス株式会社が管理組合に支払った。
しかし東邦ガス株式会社は、これらガス工事の管理責任者であり、給湯器代金の約800万円の売上に対して、なぜか1700万円も余分に他の業者に支払うという極めて不自然な工事をした。その上、工事内容にも疑問があり、リンナイがこれらの工事の場合煙突の長さ7㍍以内、煙突の曲りを4箇所以内と定め、これを超える場合は工事を止めてくださいと注意書きまでしている。それは新型のセンサーが稼働して使えなくなるからだ。
ところが、東邦ガス株式会社が監督して行った工事は、10㍍の10曲りある工事もあり排気抵抗が想定を50%以上も超える物であった。他にも抵抗が25%を超える物が大多数で、抵抗が多ければセンサーが稼働するはずなのに、この10年一度もセンサーが稼働していない。
ここで、疑問が出てくる。なぜ危険な工事と知りつつ、この工事の反対者がいても強行し、そして安全装置も起動しない。そこで優良工事業者に点検してもらったところ、「安全装置に手が加えられている可能性」を指摘された。
さらに、このような工事を行えば、8年後から一酸化中毒事故の発生率が急増するとのデータを東京ガス株式会 社が公表している。
ここで「未必の罪」が問題となる。メーカー担当者も、警察もこれらの 事実と証拠を提出して、対応を要請しても、「現行の法では、死亡事故が発生しない限り動けない」が担当者を苦しめている。
東京ガスのデータが正しければ、近々にこのチサンマン ション栄の住民の誰かが、または家族全員が死ぬのを待つ、しかもこの事故は必ず発生する可能性を知っていての話だ。
これは、明らかに「事故」ではなく、事故の発生を知っていての行為なので、「故意の犯罪」である。更に最悪は続き、危険を告知すべきこのマンションの管理組合理事長がこの危険な工事に直接深く関わっていて、隠蔽を積極的に行っているので、住民の生命は理事長らの思惑の犠牲者として、現在も続いている。

阿波踊り2900万円の大赤字

遠藤市長の失政でリコール気運、名古屋の河村市長が援軍か?

10月のある晴れた日、名古屋市の雑居ビルに数人の男性が徳島からあるミッションを与えられ、やってきた。そこで応対したのは、河村たかし名古屋市長の関係者。極秘裏に行われた、会談の様子を本紙・川上はキャッチした。
本紙が2年以上に渡り問題を指摘している、徳島新聞の阿波踊り荒稼ぎ、結託する徳島市の遠藤良彰市長の問題。徳島からやってきた面々のミッションとは、遠藤市長に対するリコール、解職請求を河村市長に協力を求めるためであった。
衆院議員5期連続当選、2009年に名古屋市長に転身し、4期目の河村市長。
「河村市長の身を切る改革、庶民革命を学びに来た。そして、河村市長が2010年に成功させた名古屋市議会のリコール署名、住民投票についてもご指導を仰ぎたいとお願いにあがった」
参加していた、メンバーの一人はそう答えた。

つまり、遠藤市長を解職するためのリコール署名のノウハウについて指導を仰ぐためなのだ。
両者の意見交換は熱を帯び、3時間以上に及んだという。会談終了後、本紙に対して河村市長のスタッフは、
「徳島の皆さんのすごい熱意を感じた。この意気込みと戦略を間違えなければリコール署名は成立するんじゃないでしょうか。聞くところ、徳島市は財政状況が厳しいにもかかわらず、職員数は増え給与もアップしているそうですね。河村市長は、市議会のリコール、住民投票に加え大胆な身を切る改革で、職員給与もカット。徳島の皆様も河村市長と同じようなお考えのようだ。協力できることはお手伝いしたい」
と話し、こうも続けた。
「河村市長は名古屋城を木造建築で再建させます。伝統ある歴史的なものは一度、壊してしまうと、簡単には戻せない。徳島市今の市長さんが『阿波踊りを壊そうとしている』『阿波踊りが公営化』との話をうかがった。阿波踊りは日本の盆踊り文化の伝統あるもの。これは由々しき問題」
そんな中、10月24日、阿波おどり実行委員会で、遠藤市長は、2900万円の赤字となると発表した。阿波踊り会計が赤字だと、徳島市観光協会を破産させた遠藤市長。新たに徳島市が遠藤市長をトップに阿波おどり実行委員会を立ち上げて「市営」阿波踊りを開催した。そこで赤字というから、あきれるばかり。
「昨年の阿波踊りは1600万円の黒字。それでも遠藤市長は協会を破産させ自ら阿波踊りを手掛けた。その結果、2900万円もの赤字。実行委員会のメンバーも市職員で人件費など経費もかかっている。推測で6000万円くらい税金投入じゃないか。単年度では黒字の協会をつぶして、もっと稼ぐとやった結果が大赤字。遠藤市長は即刻、やめるべきだ」と徳島市の岡孝治市議はいう。
だが、遠藤市長はまったく進退を考える様子はなく
「早期に来年の開催概要を決める」と反省もなく語るばかり。
おまけに、赤字の“戦犯”で阿波おどり実行委員会の徳島新聞の米田豊彦社長までもが、
「委員会で来年の論議をすべき」と自らの荒稼ぎ利権の死守するための意見を述べているという。
なぜ阿波踊りが赤字になったのか、その原因を洗い出し、改善策を打ち出すのが第一歩。原因の大きな要素は徳島新聞の荒稼ぎと遠藤市長の結託。第三者委員会を設置して、徹底究明するのが早道であるのは誰の目にも明らか。
来年以降も赤字を垂れ流し、税金負担となるのか? それとも遠藤市長のリコール署名が成功し、その座を追われるのか?

そして、会談が終わった後、徳島のメンバーの一人は、
「これで方向性が決まった」
といい、今後は遠藤市長のリコール署名を集める方向で、近くグループを立ち上げるという。徳島市は阿波踊りをめぐって風雲急を告げているようだ。

銀行の頭取人事に不満の発露か

百十四銀行のセクハラ接待は愛媛にも

香川県の百十四銀行のセクハラ不祥事がZAITEN(ザイテン・株式会社財界展望新社)に暴露されてしまったところ、百十四銀行には申し訳ないところではあるが本紙も追っかけをさせていただく。
ザイテンに掲載されている事に重なるが、香川県の某会社会長との飲み会の場にも女性行員の投入、愛媛県の今治造船会社に対しても複数名の女性行員を投入していたという情報提供があった。
百十四銀行の女性行員は、飲み会のコンパニオンとしての役割、さらに、それ以上の役割を強いられる状況が常態化していた。報道に対しての対外的な内容としては、香川県の某会社会長の接待の話を隠蔽用に利用していたが、単純な話、百十四銀行渡辺智樹会長、石川徳尚本店営業部長(執行役員)等のガバナンスの欠如という問題ではない。慢性的なセクハラ有りの接待を強要される女性行員、それを指示してきた重役らの行為を黙認せざるを得ない状況であった真っ当な百十四銀行の行員の心痛を本紙川上は察するものである。
本紙川上の耳には、「御家絡み騒動も絡んでいるのでは?」「前々から二代目頭取からも女好きで!」という話も入って来ている。この手の話題は深追いしなくても、本紙川上には、いくらでも入ってくる節操の無い話の可能性でもあるが、聞こえて来た事は全て書く。
実はこの話、日本タイムズの本紙には今年の2月17日付で投書が届いていた。
ところが、その頃の本紙は、国政絡みで安倍一強内閣の追及に集中していた時期だったことと、百十四銀行の綾田整治元頭取への配慮から記事化しなかった。
しかし現在は、百十四銀行の頭取は綾田家から三代目を誕生させた。二代目、三代目になるにつれ本紙川上の配慮が全く感じない状態だ。

狙いは六代目山口組?

逮捕の地面師グループとウラを結ぶキーマン

東京・五反田の老舗旅館の売買をめぐって、積水ハウスが55億円を地面師グループに騙し取られた事件。警視庁は10月16日、偽造有印私文書行使、電磁的公正証書原本不実記録未遂の容疑で10人を逮捕。捜査は大きく動き出した。
この事件は、昨年3月に五反田に敷地600坪を所有する老舗旅館跡地を、積水ハウスが55億円で購入。だが登記にあたって、書類の偽造が発覚。積水ハウスは経営トップの責任が問われ、会長らが辞任に追い込まれた。
地面師グループは、旅館の所有者の女性役、その内縁の夫役、運転手役など用意。合わせて、身分確認のためパスポートなどを偽造するなど、用意周到に計画を進め積水ハウスを騙した。
この地面師グループにかかわる人物と過去、一緒に「仕事」をしたという男は本紙の取材に、「パスポートは中国で本物の台紙が買えるんだ。そこに加工を施すので、どこから見ても本物。それはニンベン屋、つまり偽物を用意する専門のグループに依頼。積水ハウスから、どこを突かれても大丈夫なように綿密な計画を立てていた」と話した。
だまし取った55億円のうち、旅館の所有者役となった、羽毛田正美容疑者の報酬は300
万円。税務コンサルタント役でグループの中心的役割を果たした、カミンスカス操容疑者(フィリピンに逃亡)は7億円を手にしたとみられる。
他の容疑者の取分からも、55億円という金額からはほど遠い。カネはどこへ消えたのか。そのカギを握るのが、55
億円を分散する口座を用意して逮捕された、三木勝博容疑者。これまで、赤坂のホワイトハウス、岡本ホテルなどさまざまな事件で名前が浮上していた人物。不動産のプロと言われる三木容疑者のもう一つの顔が、六代目山口組弘道会との関係だ。
今から10年前にある上場会社から、カネを脅し取ろうとした恐喝未遂事件があった。その時、上場会社の社長から言葉巧みに2億円の融資を引き出したのが三木容疑者。社長の供述調書には、
「三木とはトランクルームの仕事で懇意になった。丁寧な人物で不動産取引を拡大させていった。だが弘道会の関係者だと外部から指摘があり、警察にも確認して取引をやめた」そう記されている。
捜査関係者によれば、
「弘道会には、佐藤義徳という有名な企業舎弟がいた。風俗店ブルーグループを率い、弘道会が丸抱えで育てた男。司忍組長が出所時に名古屋に自宅を新築しようとまで計画していた男だ。佐藤はその後、逮捕されてしまった。弘道会にとって、三木は名古屋の佐藤のような存在。弘道会には東京にも責任者がいるが、三木は名古屋のトップと直接、話ができる存在。地面師グループがだまし取った55億円が三木を通じて弘道会に流れたのではないか」
地面師グループの被害は、積水ハウスだけではない。アパグループや大和地所など、未解決のものが複数あるとされる。
「三木容疑者は他の地面師グループの事件にも関与している模様だ。地面師グループの詐欺が弘道会の新たな資金源になっていた可能性があり、今後追及してゆく」(前出・捜査関係者)
警視庁は地面師グループの“上”にたどりつくことができるのか、注目だ。